【続悲報】三菱に続きスズキ・オーストラリアもジムニー/スイフトスポーツ/イグニス/Sクロスが2025年3月で生産終了へ。新規則ADRとは何なのか?

スズキの主力モデルも強制的に生産終了とは…

以前、三菱のオーストラリア法人がラインナップしていたASXとエクリプスクロス (Mitsubishi Exlipse Cross)のガソリンモデルとPHEVの両方、そしてパジェロスポーツ (Pajero Sport)の3車種が生産・販売終了することをお伝えしました。

これらに続き、今度はスズキのオーストラリア法人が2025年3月1日より…

・ジムニー (Suzuki Jimny)

・イグニス (Ignis)

・スイフトスポーツ (Swift Sport)

・ビターラ (Vitara)

・エスクロス (S-Cross)

以上の5車種を生産終了することを明らかにしました。

2025年3月1日からは在庫車のみの販売となるわけですが、一体なぜこのようなことが起きてしまったのか?早速チェックしていきましょう。


どうやら新規則となる「オーストラリア設計規則(ADR)」に適合していないために、生産終了となるようだ

先ほどお伝えした5車種の生産終了についてですが、主な理由としては現地での新規則となるオーストラリア設計規則 (ADR)を満足しないため、どうやらスズキの主力モデルの多くがADRを満たしていないことが判明しました。

但し、マイルドハイブリッド化されている新型スイフト (New Swift)や5ドアタイプの新型ジムニーXLに関しては、ADRをクリアしているとして販売を継続しているとのことですが、そもそもADRとはどういった規則なのでしょうか?

オーストラリア設計規則(ADR)はブレーキ関連の義務化を指す

海外カーメディアCarExpertの報道によると、オーストラリアにおける車の構造や性能などについて規定した連邦法規で、「2025年3月1日より全ての新車に対し、対車両衝突被害軽減ブレーキ(ABE)の標準装備を義務付ける」ことになっているため、今回の対象のモデルは、この規制に準拠できないために生産・販売終了しなければならないんですね。

ちなみにイグニスは、AEBを標準装備していない唯一のモデルになるわけですが、残りの該当モデルは「旧世代のAEDを搭載」している関係で準拠されていないと判断されています。

スズキ「ラインナップから外すことは”常に”計画の一部にあった」

本件について、スズキのオーストラリア法人であるマネージング・ディレクターのマイケル・パチョタ氏は、地元メディアCarExpertに対し、「これらのモデルは、すでにライフサイクルの終わりを迎えており、ラインナップから外すことは”常に”製品計画の一部だった」とコメント。

同担当者は、先程のADRに準拠しないモデルの生産注文の受付けを停止しているものの、2025年まで販売し続けるのに十分な在庫があるとコメントしているため、生産終了するからといって「即販売終了」というわけではないようです。

ただ、モデルによってはグレードやボディカラーの組合せ次第で「購入できない」恐れもあるので、この点は早期的に商談を進めておいた方が後々のトラブルに発展しないでしょうし、人気の組合せは問い合わせが多くなるのではないかと予想されます。

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