YouTuberやインフルエンサーが口酸っぱく指摘する『軽自動車の高級感』は本当に必要か?ホンダN-BOXカスタムを2年所有したオーナーの結論と、「理想論による本末転倒」な現実

そろそろ私の新型デリカミニの納車時期が判明しそうだ

2025年10月29日に発売予定となっている、三菱のフルモデルチェンジ版・新型デリカミニ (Mitsubishi New Delica Mini)。

前回のブログにて、現在私が所有しているホンダN-BOXカスタム・ターボ (Honda New N-BOX Custom Turbo, JF5)との入れ替えを検討していることをお伝えしました。

デリカミニが発売される頃には、「私のN-BOXが納車されて2年が経過するため、タイミング良く入れ替えられる」ということから、正式にデリカミニ T Premium DELIMARU Package[2WD]を購入・契約したわけですが、未だ具体的な納期までは判明していないものの、そろそろ2025年内に納車できるかどうかがわかりそうなところです。

そんな次なる愛車の新型デリカミニの納車が近づいているなか、今回は私のN-BOXの売却前による「思っていること」をまとめていきたいと思います。


N-BOXは「軽の絶対的王者」として、ユーザーによって変な基準を設けられてしまった

まずはN-BOXの内装について。

これは先代JF3/JF4との比較になってしまうと思いますが、現行N-BOXは「内装がチープ」と散々批判され、SNSでも「価格帯が高いのに、内装の質感は競合のスペーシアやデリカミニ、更には先代N-BOXよりも安っぽい」と否定されてきました。

価格帯に関しては、確かにマイナーチェンジ相当の改良でもなければ、大した一部改良でもないのに「価格改定」という名の値上げにより、平気で10万円~20万円ほどの値上げをするのが現在のホンダです。

この背景には、利益率の確保や、次なる新車・新型車の開発に向けた資金調達、そして材料や物流費、人件費の高騰による影響も大きく受けているのだと推測されますが、こうした様々な弊害や会社として存続がかかっているために、やむを得ず「内装の質感を抑えつつ、価格帯を上げざるを得ない」状況に迫っているのではないかと考えています。

実際のところ、納車から2年が経過したN-BOXを所有して思うことは、「そもそも軽自動車に高級感って必要なのだろうか?」と疑問に思うことが多く、実際に普段使いしている身としては、軽自動車には「高級感」よりも「使い勝手の良さ」を向上させる方が魅力的だと思っていて、その最たる例として「静電タッチ容量スイッチではなく、物理スイッチを採用」したり、狭い駐車場で、ドアが開け閉めできないときにこそ役に立つ「ウォークスルーできるようなシートレイアウト」などが挙げられます。

こうしたファミリーユースに向けた使い勝手の良さこそが、本来の軽自動車の在るべき姿だと思っていて、昨今の自動車系YouTuberやインフルエンサー、そしてSNSで口酸っぱく指摘される「手触り×」「ハードプラスチック×」「高級感×」といった、いわゆる大衆車に求めるべきものではないものまで求めてしまっているせいで、その結果としてホンダだけに留まらず他メーカーも同調圧力に負け、ちょっとした高級感を加味するようになってしまったように感じるんですね。

高級感を加味すれば、必然的に車両本体価格は高くなる

しかも、この高級感の加味によって、結果的に車両本体価格も上がってしまうため、あれだけ”質感”に不満を爆発させていた人たちも、今度は「車が高過ぎる」と理不尽な不満を募らせ、結果的に車本来のあるべき姿を否定しているように感じるんですよね。

そう考えると、軽の絶対的王者であるN-BOXは、「軽自動車のトップ」であるために、良くも悪くも注目されるモデルになってしまい、「1位だから装備が充実している」「1位だから質感が素晴らしい」「1位だから走りが良い」といった、様々な理想論を掲げられているんだろうなぁと思ったり。

またその一方で、ホンダとしても「長らく1位を維持しているからこそ、2位に落ちるわけにはいかない」という強いプレッシャーもあるでしょうから、毎月の新車販売・登録台数を増やすために、販売店に在庫を多く抱えさせる手法もとっているのも事実。

「多くの新車が登録されているから、ユーザー向けにも多く納車されているわけではない」ため、ある意味で数字に追われるがために、本来の結果とは異なる手で販売台数を伸ばさなければならない、ホンダ(販売店含む)のプレッシャーも相当なものだと思います。

2ページ目:実際にN-BOXを2年所有してみて、「高級感」はプラスの影響はあったのだろうか?