レクサスのフラッグシップSUV「LX570」がマイナーチェンジ。2列シート5人乗りが新規ラインナップで、価格も微妙に値上げ

2020-05-27

レクサスのフラッグシップSUVモデルの「LX570」が一部改良+マイナーチェンジへ。
今日まで、「LX570」が一部改良も含めてマイナーチェンジすることなど全く聞かされていなかっただけに、個人的にはかなりの衝撃。

今回のマイナーチェンジにより、ワングレードのみであった3列シート&8人乗りから、2列シート&5人乗りを新規ラインナップ。
加えて、トレーラー等をけん引するヒッチメンバーも標準装備となりました。


レクサス「LX570」は、SUVラインナップの中でも圧倒的な存在感とサイズ感を誇るラージサイズクロスオーバーで、北米はもちろんのこと、中近東やロシア、そして日本においても根強い人気を誇るラグジュアリーモデルとなります。

今回の一部改良により、「LX570」は1グレードから2グレードへと展開され、更に価格は1,100万円→1,115万円と若干の値上がりとなるも、それ以上に走破性や先進性、そしてデザイン性においてもレベルアップを見せています。
例えば、走破性とデザイン性においては、これまで18インチと21インチがオプションラインナップとして準備されていましたが、それらの意匠を変更し、更には中間の20インチアルミホイールも新規ラインナップ。

レクサス「IS200t/300h/350」のVersion L専用デザインホイールにも似たラグジュアリーな切削光輝デザインとなっています。ちなみに、タイヤサイズは285/50R20。
ボディカラーにおいても、パール系のホワイトカラーから新色のソニッククォーツが採用され、選べるカラーは全7色に。インテリアシートは5色となっていますね。

また、今回のマイナーチェンジによる2列シート&5人乗り仕様により、ラゲッジスペースも大きく拡大化。やはり3列目のシートが排除されたことにより、よりラグジュアリーかつ快適性を確保した「走る高級ホテル」。
シートリクライニングはもちろん、見事にフィットするレザーシートと、コンシェルジュ機能による各人の適切な温度設定も備わったおもてなしに間違いなく最高のひと時を味わえるクルマへと進化していると思われます。

また、レジャー等でも活用できるヒッチメンバーも標準装備されますが、ジェットスキーやオートバイなどを載せたトレーラーをけん引するするためのトレーラーヒッチはディーラオプションとなっている為、別途費用(189,000円)が発生します。

その他にも、ディーラオプションではありますが、TRD専用21インチのブラックカラー&1ピース鍛造アルミホイール(810,000円と高額)も用意されていますね。こちらはホイールのみの価格となりますので、タイヤの価格も含めると100万円近くになると思います。

関連記事:パワフルかつ繊細さが持ち味のフラッグシップSUV。レクサス「LX570」に試乗する

以前のブログより、私が所有するレクサス「CT200h F SPORT」のエンジンオイル交換が迫っていたため、今回レクサス宝塚さんにてエンジンオイルの交換にあわせて、予てよりフラッグシップSUV「LX570」の試乗をさせていただきました。

※今回、朝一の点検並びに試乗でありながら、納車やら点検やらで非常に混雑しておりました。
そのような中で何枚か「LX570」の撮影にご協力いただけたセールスマンの方々に感謝申し上げます。

【外観インプレ】

今回試乗させていただいた個体は「LX570」というグレードで、「LX」モデルはこの1グレードのみとなりますね。
そのため、1台の車両本体価格が1,100万と非常に高価ではありますが、サンルーフや三眼LEDヘッドライト、シーケンシャルウィンカー(流れるウィンカー)等が標準装備と非常に充実しており、そういった意味では意外にもお買い得な一台なのかもしれません。
そして、やはり現車を見て一番に思ったことは「めちゃくちゃデカイ」ということ。
後にも記載させていただきますが、全長5,065mm×全幅1,980mm×全高1,910mmと全てにおいてデカイわけです。

ホイールはオプションの275/50R21タイヤ&アルミホイール(切削光輝)となりますが、これまたどデカイサイズですね。

まず、フロントフェイスを見ていきましょう。
レクサスを象徴するスピンドルグリルがとにかくデカイこと何の。
F SPORTのようなスポーティな印象とは異なり、まるで重戦車のような雰囲気を漂わせていますね。
担当者さん曰く、こういった大型のフラッグシップSUVにスピンドルグリルデザインを盛り込むには、ある程度の面積を確保しなければいけなく、だからといって面積を大きくし過ぎると返ってカッコ悪くなるため、非常に難易度の高いデザインであったとのことです。

ライトは、三眼LEDヘッドライトとL型ポジションライトが一体型となっており、ポジションライトはシームレスライトになっていますね。
シーケンシャルウィンカーもL型ポジションライトの真上にて流れるように光りますね。
上述にもある通り、三眼LEDヘッドライトとシーケンシャルウィンカーは標準装備となります。

続いてサイドを見ていきましょう。
やはり全長5m超えというだけあって、とんでもない迫力がありますし、何よりも快適性抜群の3列シートとなっているため、フロントノーズはもちろん、リアのオーバーハングが長く、ピックアップトラックのような車体にも見えますね。

リアは、サルーンのような形状ではなく、フラットな仕上がりとなりまさしくピックアップトラックのような見た目ですね。
リアコンビネーションランプも、L型となっておりウィンカーもシーケンシャルウィンカーになりますね。

今回の試乗車のボディカラーは「マーキュリーグレーマイカ」と、いかにもオフローダーを印象付けるカラーですね。
内装は「サンフレアブラウン」とシートマテリアルがセミアニリン本革で、オーナメントパネルがウォールナット(ダークブラウン)、ステッチカラーはシルクブラウンとシックな外装とは異なる明るい印象を受けますね。

【主要諸元・スペック】
・排気量5.7L V型8気筒DOHCエンジン
・最高出力:377ps、最大トルク:534Nm
・全長/全幅/全高:5,065mm/1,980mm/1,910mm
・ホイールベース:2,850mm
・最低地上高:225mm
・最小回転半径:5.9m
・車両総重量:3,160kg
・燃費:6.5km/L

パワートレインもそうですが、車体サイズも、重量も燃費も全てが規格外で完全にアメ車のようなスペックですね。
狭い道や駐車場所では非常に困りそうなサイズ感でもあり、青空駐車するにしても隣との車間に気をつけないと簡単にドアパンチ
されてしまうほどにとにかく幅広ですね。
最小回転半径はレクサスのミドルサイズSUV「RX200t/RX450h」と同じという点は意外なところ。
最低地上高は225mmとなっていますが、このあたりは油圧で高さ調節が可能で、225mmよりも高く又は低くすることが可能ですね。

【試乗インプレ】
さて、早速「LX570」に乗り込みますが、やはりかなりデカイ個体なだけあって、サイドステップを利用しないと中々乗り降りは難しいように感じられますね。

車内に乗り込むと、やはりセンターコンソールや12.3インチのカーナビゲーション、アームレストも非常に大きく、とにかく広々といった感じですね。
あと、車内に乗り込んでミラーの調整をしていて気付いたのですが、サイドミラーもとにかく大きいですね。

早速、エンジンスタートです。エンジンスタート音はやはりV型8気筒エンジンだけあってかなりの重低音が鳴り響きますね。
パーキングブレーキは自動式のため、早速センターコンソールにあるシフトにてDへ。

今回の試乗コースは、これまで峠道を利用してきたのですが、やはり車体サイズがかなり大きいため、狭道は利用できないとのことから、大通りをメインにちょっとした坂道や下り道も含めて約10km程のコースとなります。
走行モードは「ECO/COMFORT/CUSTOM/NORMAL/SPORT S,S+」とバリエーションが非常に多いのですが、「ECO」モードにて街中での国道を走行してみると、非常に重厚感があるのかちょっと加速がもたつく印象がありますね。

「NORMAL」モードにおいては、アクセルを踏み込んでからエンジンが高回転になるまでに若干のラグがある印象。
「SPORT S/S+」モードにおいてもやはり若干のもたつきはあるものの、約3tの車体重量に対して377psの最高出力と534Nmの最大トルクというパワーを持っていることを考えると、意外にもスムーズな加速なのかもしれません。
アクセルを踏み込んだ時のGによるシートとのフィット感は非常にマイルドで、シートに包まれているような印象を受けますね。

ハンドリング操作においては非常に軽々で、坂道かつカーブの多い道を走行した際、加速しながらのステアリング操作をしても全く
ブレないわけです。
また、SUVならではの非常に高い視界から、自分の狙っている走行ラインをしっかりと確認しながら走行できるため、運転していて非常に気持ちが楽になりますね。ただ、やはり車幅が約2mと非常に幅広なため、対向車との車間距離に慣れるには
少々時間がかかるかもしれません。

坂道の下りにおいても、パドルシフトを活用して減速しながらカーブに差し掛かった時の車体の安定感も非常に高いですし、ブレーキの効きも非常によく、約3tの巨体をいとも簡単に操れてしまう不思議な感覚になりますね。

ちなみに、今回の試乗での燃費は街乗りで2.7km/L。こういった個体は燃費を気にしない方が良いですね。

【価格について】
上述の通り、「LX570」の価格は1,100万円となりますが、サンルーフや三眼LEDヘッドライト、
シーケンシャルウィンカー(流れるウィンカー)等の諸々のオプションが標準装備となっているので、非常にお買い得な一台だと思います。

また、レクサスの残価設定にて「LX570」を購入するとなると、残価は驚異の3年で最大70%5年で最大55%という数値をたたき出しています。
つまり、3年70%の残価で「LX570」を購入するとなると、車両本体価格1,100万円のうち770万円を据置きにして、残りの330万円を3年間(36か月)で支払えば良い計算になります。
なお、レクサスでは新車契約時に100万円のデポジットを支払う(もちろん頭金の一部)ことで生産を開始する受注生産のスタイルを
とっているため、残りの230万円を3年間で支払うとなると、約6万4,000円の支払いで「LX570」に乗れてしまうわけですね。
この点については、レクサス車の中で断トツで高い残価率を誇っており、ある意味一番購入しやすい1台だとは思います。

【総括】
以上より、レクサスのフラッグシップSUV「LX570」はサイズ・パワー・価格ともにずば抜けた数値を有しており、しかし、その中でも繊細なハンドリング操作が持ち味でもある、ある意味オールラウンダーな一台と言えます。
個人的には、この個体で砂漠やオフロードをぶっ飛ばして、その走行性を楽しんでみたいとワクワクさせてくれるアグレッシブな一台でもありますね。

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【LXコンセプト】
世界を魅了する、別格のラグジュアリー。
力強さとともに、洗練された印象を心に残すスタイル。
世界中の過酷な大地を、余裕の表情で走り抜ける走破性。
そして、SUVにおけるラグジュアリーの究極をついに具現化。
レクサスSUVのフラッグシップ、LX。
この突き抜けた存在感は、本物だけを希求するあなたにこそふさわしい。
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