FCAのセルジオ・マルキオンネCEO「マセラティ・レヴァンテの立上げに失敗した」2017年は僅か5,000台程しか売れず

2020-05-26

自動車ニュースサイト・Motor Trendの報告より、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービル)の最高経営責任者を務めるセルジオ・マルキオンネ氏が、同社傘下にあるマセラティのミッドサイズSUV「レヴァンテ」について、「このモデルは立上げ時から失敗していた」とコメントしており、2019年モデルとして登場予定のRAM「1500」のローンチモデル同様の問題に直面していることを吐露しました。
※「1500」のためにデトロイト北部のSterling Heights組立工場を再構築するために約300億円の追加投資を行いましたが、それだけの需要があるか一切不明。


マセラティ「レヴァンテ」は、2017年に僅か5,485台しか販売できておらず、2018年4月時点で販売台数が4,000台以上に到達しているランボルギーニのSSUVモデル「ウルス」を下回る恐れが浮上しています。
FCAはイタリアSUVモデルの生産を59%削減していましたが、「レヴァンテ」を高く評価し過ぎていた一方で、SUV市場に向けて立上げ・参入するタイミングを逃してしまったことが大きな原因であるとして、セルジオ・マルキオンネ氏は、フェラーリ製V8エンジンを搭載する「レヴァンテ・トロフェオ」を以て、アメリカ市場に向けて再挑戦すると意気込み。

また、「レヴァンテ」の立上げが失敗した他の理由としては、セルジオ・マルキオンネCEOが、マセラティCEOを務めたレイド・ビッグランド氏(マセラティの救世主的な存在)から、FCAに26年間務めたティム・クニスシス氏をマセラティとアルファロメオの新CEOとして務めさせたことも影響しているのでは?との情報も。

なお、次なる一手を打ち出すハイパフォーマンスモデルの「レヴァンテ・トロフェオ」は、排気量3.8L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力590ps、最大トルク730Nmを発揮します。
パフォーマンスとしては、0-100km/hの加速時間が3.9秒、最高時速は300km/hをマークします。

シャシーについては、マセラティの最新技術「Integrated Vehicle Control」システムに更新し、車両の不安定性を未然に防止します。また、新たな走行モードとなる”コルサ”も導入することにより、エンジンの応答性とギヤ変更の改善を行い、サスペンションを強化すると言われています。

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Reference:CARSCOOPS