アストンマーティン「ヴァルキリー」のホイールはディフューザーとしても機能する?クレイジーなダウンフォースを発生する可能性も

2020-05-26

「ヴァルキリー」は開発の最終段階にある

アストンマーティン・レッドブル・レーシングチーム”プリンシパル”が、現在開発中の世界限定150台のみ販売するハイブリッドハイパーカーモデル「ヴァルキリー」について、アメリカ・テキサス州オースティンにあるフォーミュラ1 US Grand Prixでの会話の中で、現在の進行状況と同車の特性等に関する報告会が行われました。

今回の報告会において、アストンマーティン・レッドブル・レーシングチームのChristian Horner氏の説明によれば「ヴァルキリー」は現在軌道試験を開始し、加えてシミュレーションの最終段階にあり、概ね2か月程度でこのテストを完了することができる、と説明。
ただ、そのテストのほとんどがシミュレーションの世界によって仕上げられた数値になるため、実際に走行を兼ねての試験はクリスマス前になるだろう、と具体的なスケジュールも明らかにしました。


「ヴァルキリー」の技術力のほとんどがF1に基づいている

「ヴァルキリー」は、単にアストンマーティンの開発チームが設計したモデルではなく、AMRB F1ドライバであるDaniel Ricciardo氏のアイデアを80%も取り入れ、実際にそれをシミュレーションにて再現しブラッシュアップしていく、まさに実測と経験に基づく設計が施されています。

また、「ヴァルキリー」の製品精度は、スイス時計のパーツ並みと言われていて、その細かすぎる寸法精度が最高のパフォーマンスを発揮できる要素につながるとのこと。
その一方で、搭載されるエンジンは排気量6.5L コスワース製V型12気筒自然吸気エンジンに電気モータが組合わせられた超強力なハイブリッドモデルとなるため、最高出力は1,130hp以上を発揮する予定となっています。

ホイールはただ単に走るためのものではない?!

そしてここからが最も気になるポイントになるのですが、Christian Horner氏によると「ヴァルキリー」の技術はF1技術とDNAを多く取り込んでいるため、足元のタイヤホイールはF1のようなオープン・ホイールタイプに近いデザインになる、と説明。

もちろん、公道仕様ということもあって様々な規制はあるにしても、そのオープン・ホイールタイプに近いデザインに改良することで、ホイール自身が”ディフューザー”としての機能を果たす可能性も高く、超強力なダウンフォースを発生することが考えらえるとのこと。
その驚異的なスペックは、フォーミュラ2カテゴリにおいても十分競争できるだけの能力を持ち、クレイジーな見た目に留まらず、その性能もまたクレイジーになると言われています。

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Reference:motor1.com