【エクステリア編】フルモデルチェンジ版・日産の新型「エクストレイル」とトヨタ新型「ハリアー」を比較してみた。同じ高級路線ながらも、意外にも方向性は異なる?

2020-05-27

~新型「ハリアー」の大きなライバルになるかもしれない新型「エクストレイル」~

さて、先日完全リークした日産のフルモデルチェンジ版・新型「エクストレイル(X-Trail)」ですが、日本市場での市販化は2021年2月頃(ベストカー情報より)と言われていて、競合モデルにはトヨタ新型「ハリアー(Toyota New Harrier)」やマツダ「CX-5」、スバル「フォレスター(Subaru Forester)」辺りになると言われています。

恐らく新型「エクストレイル」を検討している方は、新型「ハリアー」と比較したい部分もあると思うので、今回は外観比較を交えたインプレッションを行っていきたいと思います。


~新型「エクストレイル」の外観をインプレッションしていこう~

まずは日産の新型「エクストレイル」から見ていきましょう。
上のモデルは、最上位グレードのPremiumと言われていますが、恐らく日本市場では別のグレード名になることが予想されます。

現行「エクストレイル」のタフギア感のある顔つきから、一気にスポーティさと高級感、そしてスタイリッシュさ得たデザインで、新型「ジューク(Juke)」っぽい”へ”の字型LEDデイタイムランニングライトや、独立式LEDフロントヘッドライト(スクエア型)、そしてフロントロア中央部分に丸形のフロントフォグランプが設けられていますね。

そして日産の象徴ともいえるVモーショングリルが設けられ、グリルフレームはメッキ加飾となっていますが、この辺りはグレードに関係なく統一になると思われますし、グリルデザインについてはオーテックと大きく差別化が図られるのではないかと思います。
あとは、フロントのスキッドプレートがシルバー加飾されているものの、もしかすると新型「ハリアー」同様にエントリーグレードのみブラックのプラスチックに変更される可能性が高そう。

~新型「ハリアー」と大きく異なるポイントは?~

その他の装備内容もチェックしていくと、新型「エクストレイル」ではどうやらサンルーフが装備されているようですね。
恐らくメーカーオプションか、グレードによって標準装備されるものと予想しますが、このあたりは新型「ハリアー」と大きく異なるところ。

新型「ハリアー」は、エントリーグレードSと中間グレードGではサンルーフやパノラマルーフを設定することができませんし、最上位グレードZでしかトヨタ初となる調光パノラマルーフと呼ばれるルーフガラスがスライドやチルト(オープン)できないため、正直利便性には大きく欠ける装備となっています。

こういった”シンプルに欲しい装備”が備わっている新型「エクストレイル」は、ユーザーの意見はしっかりとフィードバックしている部分はあるでしょうし、良い意味で大きな差別化が図られていないところも”売れるかもしれない!”と思わせる要素なのかもしれません。

~新型「ハリアー」の外観をインプレッションしていこう~

そしてこちらがトヨタ新型「ハリアー」。
現行モデルに比べて一気に高級感とアグレッシブさが追加されたミドルサイズSUVで、特にL字を連ねるLEDデイタイムランニングライト(ターンシグナル式のLEDウィンカーも兼用)とフロントヘッドライトのデザイン性は、まるでジャガーのような欧州車デザイン。

そしてトヨタのアイデンティティともいえるキーンルックグリルを採用し、その下にはメッキ加飾パーツとフロントフォグランプが設けられ、更に両サイドには縦型のうっすらとしたインテーク?っぽいパーツが装備されていますね。

こうして見ると、新型「エクストレイル」同様にグローバルモデルとして展開するには十分な出で立ちですし、アメリカ市場では「ヴェンザ(Venza)」という名称にて販売されることになりますが(日産は「ローグ(Rogue)」という名称にて販売)、日本だけでなくアメリカ市場でもガチンコでの勝負となるわけですし、しかしアメリカ市場での日産「ローグ」の人気度は異常に高いため、むしろ日本市場よりも海外での取り組みに力を入れていくかもしれませんね。

チュウヒ(宙飛)エンブレムの廃止は大きなマイナスポイント

ちなみに新型「ハリアー」は、5月よりトヨタの全ディーラーが一斉併売化されることにより、ディーラー独自のエンブレムを使用することができなくなるため、そのほとんどがトヨタエンブレムになってしまうわけですが、新型「ハリアー」も同様に”チュウヒ(宙飛)”を廃止。
これは「ハリアー」ファンにとっては大きなマイナスポイントで、ある意味「ハリアー」であることを強調させるエンブレムでもあったわけですから、これだけでちょっと購入意欲が薄れてしまいそう…

~ボディサイズを比較してみよう~

続いては各モデルのボディサイズを見ていきましょう。
「エクストレイル」に関しては、新型のボディサイズが明らかになっていないため、現行モデルの記載となりますが、恐らくは全長・全幅は拡大され、全高は低くなる可能性があります。

現行「エクストレイル」・・・全長4,690mm×全幅1,820mm×全高1,740mm

新型「ハリアー」・・・全長4,740mm×全幅1,855mm×全高1,660mm

新型「ハリアー」には、「RAV4」に採用のTNGA(GA-K)プラットフォームを採用していることもあり、ボディサイズが一気に巨大化した印象を受け、特に全幅の1,855mmというのは都心部の立体駐車場(1,850mm)にギリ入らないサイズ感なので、このあたりはもう少し日本市場のことを考慮してほしかったところですね。

一方で後発となる新型「エクストレイル」ですが、現行は全幅1,820mmと少しコンパクトながらも、新型では1,850mmギリギリに設定してくれば、一気に購入層も増える可能性もあるので、この辺りのサイズ感はかなり注目しておきたいところです。

~新型「エクストレイル」のリヤデザインは?

続いては新型「エクストレイル」のリヤデザインを見ていきましょう。
現行モデルに比べて大きく変化しているようで、そこまで変化していないのがちょっと残念。このあたりはちょっと古臭さが残ってしまって垢抜けてない感じがありますね。
プラットフォームやエンジンは、三菱のフルモデルチェンジ版・新型「アルトランダーPHEV」と共有するとのことで、リヤデザインも「アウトランダー」に似ている部分が多いです。

ただ、オフロードクロスオーバーらしい武骨さとダイナミックさ、そして重厚感のあるボディで、ロアバンパーにはブラックプラスチック(コーナーセンサー付)とシルバー塗装を上手く使い分けることでチープに見せないようにしているのは流石。

そしてリヤテールランプは、6月に発売されるマイナーチェンジ版・新型「キックス」のようなデザインにも少し似ているものの、リヤテールランプ直下の外側には、豆球?と思われるウィンカーも確認できるのですが、この辺りはLEDにしてほしいところです。

そしてリヤエンドの”Nissan”エンブレムの直下には、「ROGUE(日本であれば”X-Trail”)」のバッジが貼付され、右下にはグレード名と思われる”PLATINUM AWD”のバッジが確認できますね。
特にセンターレイアウトの車名バッジは、ルノーやアルピーヌと同じ構成にしてきているのではないかと思います。

~新型「ハリアー」のリヤデザインは?

こちらは新型「ハリアー」のリヤデザイン。
先ほどの新型「エクストレイル」に比べてとても落ち着いた印象で、武骨さはほとんど見られない”ヌメッ”としたデザインですね。
リヤテールランプは一文字の直結風で、ポルシェ「マカン/カイエン」を想起させるような高級感とグローバルデザインを採用しています。

ただ、リヤハッチガラスの下部に丸見えのリヤワイパーが設けられてしまったのは非常に残念なポイント。
レクサス「RX」では、リヤスポイラー直下に隠れるような形でワイパーが設けられているので、てっきりこのスマートな手法を使ってくると思ったんですけどね…ちょっと不格好に見えてしまいますね。

あとは思いのほかロアバンパー部分のブラックプラスチックの面積が広いこと。
ボディカラーがブラック系なので、そこまでプラスチックの主張は強くありませんが、これがホワイト系になってくるとメリハリが凄いことになりそうですね。

そしてリヤマフラーは、両サイド1本出しのデュアルエキゾーストパイプを採用していますね。
新型「エクストレイル」では、マフラーを隠すような形でインストールしているので、スポーティさは「ハリアー」の方が上なのかもしれません。

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