【訃報】あのロータリーエンジンを開発指揮した、元マツダ社長の山本健一氏が死去

2022-06-29

マツダの社長を務めた経験もある山本健一 氏(95)が、12月20日に老衰のため死去(明らかとなったのは本日25日)。
山本氏と言えば、元旧海軍出身の技術者将校で、戦後に現在のマツダ(旧:東洋工業)に入社し、世界初のロータリーエンジンの開発リーダーを務め(厳密には、ドイツのフェリックス・バンケル氏が連続運転するロータがそのまま駆動力になるエンジン”ロータリーエンジン”を考案)、更には実用化(コスモスポーツに搭載)にまで持ち込んだ生粋の技術屋。
その後には、1961年にドイツのバイクメーカであるNSUと技術提携を組み、同氏がプロジェクトの研究部長としてけん引し、更にはマツダの代表取締役社長、更には最高顧問等を務めた程の有名な人物でもありました。


なお、山本 氏は過去にNHKドキュメンタリー番組「プロジェクトX~挑戦者たち~ ロータリー47士の闘い 夢のエンジン・廃墟からの誕生」にも取り上げられ、ロータリーエンジン開発までの苦闘の流れについても放送されていましたね(以下に動画を添付)。

関連記事:【訃報】ランボルギーニ「カウンタック」等を設計したパオロ・スタンツァーニ氏が死去

スーパーカーの代名詞ともいえるランボルギーニ「カウンタック」や幻の名車「ウラッコ」などの設計を手掛けてきたパオロ・スタンツァーニ氏が1月18日に死去したとのこと。享年は80歳。
パオロ・スタンツァーニ氏は、1963年9月に創業後間もないアウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニに入社。その後、世界一美しいスーパーカーと謳われている「ミウラ」のサブ設計を担当。

しかし、数多くのランボルギーニ・エンジニアたちが、レースに参加しようとしないランボルギーニの後ろ向きな姿勢に対して愛想を尽かしてしまいどんどん辞職していくことに。この影響によりパオロ・スタンツァーニ氏は若くしてチーフエンジニアを任されることとなるわけですが、その大胆なデザイン能力等が長けており、V型12気筒エンジンを搭載した「ミウラ」の後継となる「カウンタック」をメインにて設計することに。

この設計が大成功となり、「ランボルギーニ=シザードア(ガルウィング)」というイメージが大きくなり、ユーザーの憧れの的となったわけですね。
ちなみに、パオロ・スタンツァーニ氏は入社10年後にランボルギーニを去り、ブガッティに入社。
「カウンタック」のドアタイプを踏襲した「EB110」というV型12気筒+4基ターボチャージャー搭載のモデルも、パオロ・スタンツァーニ氏が設計したわけですが、この「EB110」のデザインが後のブガッティ「ヴェイロン」や「シロン」へと受け継がれているわけですね。