ARESデザインがデ・トマソ「パンテーラ」の復活モデル「プロジェクト・パンサー」を世界初公開。イメージ・エンジン・内装はランボルギーニ【動画有】

2022-06-29

イタリアのコーチビルダーであるARESデザインが、欧州メーカであるデ・トマソ「パンテーラ」の復活モデル「プロジェクト・パンサー・プロトタイプ」を、モデナHQのVIPディナーパーティーにて世界初公開しました。
この「プロジェクト・パンサー」は、アルミニウム&カーボンファイバのハイブリッドシャシーが設定(厳密には、2013年にロータスCEOであるDany Bahar氏によって結成されたAresデザインの最新設計)され、パワートレインは排気量5.2L V型10気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力640~660ps(チタンエキゾーストを含むパフォーマンスアップグレードパッケージが準備されるため出力アップ)、トランスミッションは7速AT DCT、駆動方式はAWDシステムを搭載することから、ランボルギーニ「ウラカンLP610-4」をベースとしていますが、車体重量は「ウラカン」よりも100kg程軽量される模様。

今回のVIPディナーパーティでは、最新モデルとなる「プロジェクト・パンサー」とそのベースとなる本物の「パンテーラ」も並べられ、新旧との比較ができるショーとなりました。
「プロジェクト・パンサー」は「パンテーラ」よりも、フロントノーズが40mm、リヤが60mm、そしてホイールベースが120mm長くなっています。これは、プラットフォームベースがランボルギーニ「ウラカン」となっているため、車体サイズもどちらかという「ウラカン」寄りになっています。

車体デザインとしても、ランボルギーニをベースにしているとのことで、空力及び構造的な特徴をランボルギーニ寄りにしながらも、「パンテーラ」のスタイリングをエミュレートするように設計。
正確なプロファイルを実現すべく、Aピラーを100mm後方に移動させ、フロントガラスにも本格的なレーキを追加。
ロールケージは、強度を保持するために車内に装備。これにより、ねじり剛性は約10%程向上していると予想されています。

こちらがベースとなった「パンテーラ」。
今更ながら、リヤフェンダーは外付けリベット留めのオーバーフェンダーだったんですね。何ともワイルドな造り。
上の画像からはちょっと見にくいですが、「パンテーラ」の特徴的なサイドエアインテークも「プロジェクト・パンサー」には模倣されています。
タイヤ・ホイールも「プロジェクト・パンサー」では太くなっているとのことで、ホイールアーチは更に際立っていますが、さすがに外付けリベット留めは採用していませんね。

改めて最初の画像に戻りますが、今回の大きな特徴とも言えるのが、フロントヘッドライト。
このフロントヘッドライトは開閉式のリトラクタブル・ヘッドライトを採用するも、その下にはデイタイムランニングライトを搭載(新旧の融合)。その他にはコンパクトなフロントグリル、カーボンファイバクラッドコーティング等も含まれ、これらにデ・トマソ「パンテーラ」のデザインも取り込む流れになっています。
(リトラクタブル・ヘッドライトは、歩行者を撥ねてしまった場合の被害軽減の観点から、ボンネットに突起物を設けることができなくなっているため、この辺りは法規上設けることは厳しいかもしれません)

こちらはインテリア。
今回は実車でのインテリアを確認することはできませんが、イメージ画像が公開されていますね。
インテリアのベースは、センターコンソールを見る限り完全にランボルギーニ「ウラカン」。
しっかりとセンターにはレッドのフリップ式エンジンスタータスイッチが搭載されています。これで起爆準備は完了です。

その他の通気口は四角い形状となっていて、この辺りはランボルギーニのヘキサゴン形状は踏襲していませんね。
シートはアルカンターラとレザーのバイマテリアルで、カーボンファイバパーツも多く流用されています。


なお、この個体は現在のところ設計はもちろんのこと空力特性、クラッシュテスト、エンジニアリングテストも完了。
生産時期は今月の2月中旬からスタートし、顧客には2018年後半には納車される可能性が高いとのことで、価格は約1億円。世界限定200台”以上”との情報もありますが、既に9台が予約オーダー済みとのことです。

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Reference:motor1.com