フルモデルチェンジ版・トヨタ新型ランドクルーザー300の誓約書の詳細はこうなっている。なおこれを違反した場合、メーカーからディーラーへ、ディーラーから顧客へとペナルティが科されるようだ
正直ここまで過激な誓約書を交わしてくるとは想像もしていなかった
さてさて、2021年8月1日に発表/同年8月2日に発売予定となっているトヨタのフルモデルチェンジ版・新型ランドクルーザー300(Toyota New Land Cruiser 300)ですが、前回のブログでもお伝えした通り、発売前から約2.2万台という大量の先行予約が入ったものの、その多くが【ガソリンZX&プレシャスホワイトパール&内装ベージュ&フルオプション】というもので、転売目的にて購入している個人客・法人客(ブローカーや車業者含む)が多数存在するのでは?という疑い。
トヨタとしても、ランドクルーザーというブランドを「転売・投機目的」のために販売することは許さないこと、そして「本当に購入したい顧客が手に入らない」という問題を避けるために、複数台購入・県外から別のディーラーへとはしごして購入するユーザーを廃除するため、2021年7月末までに先行予約をしたユーザー全てに誓約書の取り交わしを進めています。
発売前から何やら不穏な空気が漂っていますが、まずはどういった誓約書を交わしているのか?早速その中身をチェックしていきたいと思います。
新型ランドクルーザー300に関する誓約書の中身はこうなっている

こちらが今回、全国のトヨタディーラーにて顧客と交わす予定となっている誓約書の中身。
※Twitter ID:@shimabase1様より、事前に使用許可を得ております(画像並びに情報提供いただきありがとうございます)。
おそらくまだディーラーより連絡が行き届いていないところもあると考えられますが、概ねこの内容での取り交わしが行われると考えて良さそう。
内容を確認する限りだと、一部更に条件が厳しくなっているものもあるようですね。
誓約書(確認書)
この度のお取引は「輸出」及び「転売目的」での購入でないことを、お客様にご確認いただいております。
(外為法に抵触するリスク、輸出先によってはグローバルでの安全を脅かす大きな問題につながる恐れがある為)
確認事項に該当する取引は受け付けませんので、ご了承願います。
<ご確認事項>
①私は、注文した車両を輸出及び、転売(最終需要者が未確定)はいたしません
②貴社から注文に応じることができないと判断され、注文の撤回を受けた場合、意義のないものとします
③私が前①号を違えた場合は、その発覚後貴社から今後の取引を停止される可能性がある事を承知します
④私が注文した車両について、古物営業法及び車庫法に違反しないことを確認し、各種法令を遵守いたします。
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・氏名・住所が確認できる本人確認書類コピー(運転免許証等)と照合し、お客様・本部で保管
法人のお客様の場合は印鑑証明コピー、商業登記簿謄本コピーをご準備ください
確認書類は3か月以内のものをご準備ください
via:Twitter
上がその内容となりますが、まずは①の転売禁止の期間が記載されていないことが気になりますね。
私も同様の誓約書の取り交わしを完了していますが、撮影禁止だったので今回このような形で引用させて頂いたものの、当初の取り交わしでは1年以上の転売・売却は禁止という内容だったと記憶していますが、今回の内容だと「期間」が記載されていません。
トヨタは「ランドクルーザー」を意地でも守り抜く
続いて③ですが、もしも新型ランドクルーザー300を転売した場合、「今後の取引を停止させる可能性がある」ということ。
これは今後、トヨタの新型車含むディーラーでの取引を一切禁止することを意味するものと認識しますが、それだけトヨタ・ランドクルーザーというブランドを汚されることを嫌い、「例えどんなに嫌われようとも、ランドクルーザーをはじめ、トヨタ車を愛するユーザーを優先していく」スタンスにも捉えられるため、この思い切った姿勢は”さすがトヨタ”といったところ。
※法的に力を発揮できるのかどうかは微妙なところですが、恐らくディーラー側もメーカーに対するエビデンスとして残しているものと予想される
とはいえ、ここまで思い切った誓約書を交わしてくる辺り、やはりランドクルーザーじゃないとできないことだと思いますし、それだけ発売前に約2.2万台もの先行予約が入り、発売前に受注一旦停止することはトヨタにとっても車業界にとっても異常事態であることを再認識するポイントにもなっています。