日産の新型フェアレディZは世界のデザインコンペ100点のスケッチから厳選された特別なモデルだった!誰もが一目で「Zだ!」と思えるデザインに【動画有】

新型フェアレディZは、一目で「新型Zだ!」思われるようなデザインにしたかった

ちなみに日産の新型フェアレディZのエクステリアデザインは、フロントマスクが初代S30(240Z)/リヤはZ32をモチーフにしたレトロフューチャーなデザインで、一目で「新型Zだ!」と思ってもらえるようなエクステリアに仕上げたとのこと。

そしてサイドビューから見た時のフォルムは、ビッグマイナーチェンジ前のZ34/Z33を上手く踏襲していることが確認できます。

参考までに、ビッグマイナーチェンジ前のZ34のデザインを担当したのは、当時デザイン本部プロダクトデザイン部アソシエートプロダクトチーフデザイナーを担当した谷中譲治 氏で、Z34のデザインを「機械だけどアスリートの体のような機能美を持った、“センシャルメカニズム”」と説明していることから、ビッグマイナーチェンジという立ち位置を守るためにも、このコンセプトに沿って描かれたデザインだったのかもしれません。


新型フェアレディZで最も苦労したポイントは?

そして新型フェアレディZのデザインで最も苦労したのは「サイドのキャラクターライン」。

大越巨之さん曰く「全体の印象を左右する非常に重要なラインで、キャラクターラインを少しでも調整すると、あわせて他の部分も見直さなければならなくなる」とのこと。

その一方でインテリアで最も苦労したポイントについては、山下卓也さん曰く「センターコンソール」。

ビッグマイナーチェンジ前のZ34のセンターコンソールは、ドライバーに焦点を合わせて少し曲がって盛り上がるようになっていたものの、新型では後輪駆動(FR)のスポーツカーらしさを強調するため、力強い梁や支えのようなものにしたいと提案。

シートやシフトレバー、パーキングブレーキなどの可動部があるなかで、どれだけシンプル且つすっきりとしたレイアウトに仕上げることができ、且つフラットでストレートなセンターコンソールにすべきかは相当に悩まれたそうです。

正直、こうしたデザイン採用までの道のりを見て見ると「本当にビッグマイナーチェンジに留めて良かったのだろうか?もはやフルモデルチェンジレベルでは?」と思うのが正直なところですが、やはり法規制などの絡みがあることから、その法規制を上手く利用して新型として発表してきたところは、日産のクレバーさとプライドがあったからだと思われます。

新型フェアレディZは2021年冬頃に発売予定

新型フェアレディZは、今のところ2021年冬頃を目標に発表・発売予定としていますが、情報によれば2021年11月頃より先行予約がスタートする?との情報もあるため、このタイミングで日本市場向けの詳細な情報が入手できることを期待したいところ。

とはいえ、昨今の諸事情によるサプライヤからの部品供給の滞りや、半導体の供給不足により発表・発売が延期となる恐れも十分に考えられるため、今はひたすら発表・発売を楽しみに待ちたい所。

【【#日産ストーリーズ 】「Zらしさ」の本質——伝統に情熱を注いだ新型「Z」のデザイン】

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Reference:Carwatch①NISSAN MOTOR CORPORATION, motor1.com