フルモデルチェンジ版・トヨタ新型ヴォクシーで気になる・残念なポイント!「プロアクティブドライビングアシストは場合によって危険」「いたわり案内機能はドライバーをあまりいたわってくれない?」

2022-07-06

新機能は便利と思う一方、使い方も考えなければならない

2022年3月に私に納車されたトヨタのフルモデルチェンジ版・新型ヴォクシー(Toyota New Voxy)ハイブリッドS-Z(2WD)ですが、先日ラリーイベントTOYO TIRE NCCR2022に向かうため、インプレッションも兼ねて下道+高速道路を半々活用して移動していたのですが、このときに感じた新型ノア/ヴォクシーの「新機能」についてインプレッションしていきたいと思います。

今回インプレッションしていきたいのは、新型ノア(New Noah)/ヴォクシー/レクサス新型NXより採用された「プロアクティブドライビングアシスト([PDA])」と、「エージェント+のいたわり案内」について。

これらの機能で気になるポイントをチェックしていきたいと思います。


新機能プロアクティブドライビングアシスト[PDA]は、用途によってはちょっと危険に感じることもある

まずは新型ノア/ヴォクシーやレクサス新型NXより初採用されてドライビングサポート機能となるプロアクティブドライビングアシスト(PDA)の使い勝手について。

この機能は、リスクを先読みして運転操作をサポートするもので、以下のような条件で自動車的にブレーキ操作してくれます(もちろんブレーキランプも点灯している)。

「歩行者の横断」「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、危険に近づきすぎないよう運転操作をサポートし、ドライバーの安心につなげます。

さらに先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏み替え操作を軽減することにより、一般道などのシーンでドライバーの運転に寄り添い、優しくサポートする機能です。

以下の3つを備え、運転状況に応じて適切な操作をサポートします。

◇歩行者/自転車運転者/駐車車両に対する操舵・減速支援

リスクを先読みし、危険に近づきすぎないようにステアリング・ブレーキ操作をサポートします。

◇先行車に対する減速支援

先行車や隣接車の割り込みを検出した時、ドライバーのアクセルOFFに応じて、車間距離が近づきすぎないように緩やかに減速します。

◇カーブに対する減速支援

前方のカーブに対して自車の速度が速いと判定した場合、ドライバーのアクセルOFFに応じて緩やかに減速します。

走り慣れた峠や、アクセルオフだけで通過できる道だとPDAが作動してブレーキする

機能性・使い勝手としては非常に素晴らしく、個人的にはかなり重宝している機能の一つですが、カーブの多い街道や峠道を走行した際に気付いたこととして、フットブレーキを必要とせず、アクセルオフのエンブレだけで通過できる「走り慣れたカーブ」でも、PDAが作動してブレーキ(減速支援)が作動してしまうことがあります。

これにより、予想していないところで強めのブレーキがかかってしまい、かえってドライバーを驚かせてしまうことがあるため、こういった「走り慣れた峠」ではPDAをOFFにした方が良いのかもしれません。

走行中でもPDAをOFFにすることは可能

PDAは、ドライバーをサポートしてくれる便利機能ではあるものの、ときとしては「いや、そこで予期せぬ(強めの)ブレーキされると危険なのだが…」と思う場面もあるため、そういった時には上の画像の通り、ステアリングスイッチ操作で「走行中でもPDAをOFF」にすることができるため、用途に応じてON/OFFに切り替えた方が良いのかもしれませんね。

レクサス新型NXはディスプレイオーディオ上でON/OFF操作が必要になるため、直感的な操作ができず不便

ただし、これはあくまでも新型ノア/ヴォクシーの例であり、同じ機能を持つレクサス新型NXだと、実はステアリングスイッチでのON/OFF操作ができず、14インチディスプレイオーディオの設定からじゃないと変更できないうえ、おまけにどこにあるのかが非常に分かりづらいので、「用途に応じての変更」ができないのは非常に残念。

フルモデルチェンジ前の操作性に比べると「まぁまぁ使いにくい」新型NXですが、こういった直感的に操作できるような改良が必要だと感じた次第です。

ディスプレイオーディオに集約し過ぎるせいで、せっかくの便利機能を活かしきれていない

レクサス新型NX続きになりますが、あとはこういったタイヤの空気圧監視システムも同様。

先代NXでは、走行中でも運転席のメーターからすぐに確認できましたが、新型NXではディスプレイオーディオでしか確認することができず、こちらも”どこにあるのか”探さなければならないため「見つからないからもうイイヤ…」と思うこともあるんですね。

せっかくの便利なタイヤ空気圧監視システムなのに、こういった重要な情報を上手く活かしきれていないのはレクサスの大きな課題であり、今後のレクサスの新車にも横展開されるのだと思うと非常に残念に思う所です。

2ページ目:新型ノア/ヴォクシーに採用の「いたわり案内」も使いづらい?