日本人オーナーに納車されたケーニグセグ新型レゲーラを見てきた!世界限定80台のみで日本には僅か3台のみ、そして「日本で唯一ナンバーが装着」された超希少モデル
今回のラリーベントTOYO TIRE NCCR 2022に参加できたことは本当にラッキーだったと思う
2022年5月29日、滋賀県大津市の「びわ湖大津プリンスホテル」をスタート地点とし、近江~三重県伊賀市を走り切るラリーイベントTOYO TIRE NCCR2022にて、世界限定80台のみ販売されたケーニグセグ新型レゲーラ(Koenigsegg New Regera)が登場しました。
ケーニグセグは、スウェーデンの自動車メーカーで自社開発・製造を強みとする少量生産型企業。
フェラーリやランボルギーニのようにスーパーカー/ハイパーカーが存在しますが、ケーニグセグの場合は、これらのジャンルに属さず、且つハイパーカーという枠では収まらないレベルのパフォーマンスを持つことから”メガカー”と定義されています。
なぜメガカーなの?
そして「なぜメガカーと呼ばれるのか?」というと、世界で僅か7台しか製造されなかったアゲーラのアルティメットモデルとなるOne:1のスペックが、排気量5.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力1,360psを発揮することから、この出力値をW(わっと)に換算すると1,000kW=1MW(メガワット)になることから”メガカー”と呼ばれています。
そんなとんでもないスペックを提供するケーニグセグより販売されたレゲーラですが、今回日本のイベントに参加した超希少な個体をチェックしていきましょう。
日本に納車されたのは僅か3台、そしてナンバープレートが装着されたのはこの1台のみ
こちらが今回、TOYO TIRE NCCR 2022に登場したメインイベントカーの新型レゲーラ。
先述にもある通り、世界限定80台のみ販売され、日本に割り振られたのは僅か3台のみ、そして日本で唯一ナンバープレートを装着したモデルが、この関西オーナーに納車された1台のみとなります(2022年5月末時点でのオーナー談より)。
なおこちらのオーナーさんは、レゲーラ以外にも世界限定63台のみ販売されたランボルギーニ新型シアンFKP37(Lamborghini New Sian FKP37)や、数十台規模のスーパーカーを所有する有名コレクター(シアンFKP37でコメダ珈琲にお茶しに行ったエピソードは中々に興味深かった)。
レゲーラは「快適志向」を意識したメガカー
ちなみにこのレゲーラですが、ケーニグセグが以前ラインナップしていたCCXやアゲーラシリーズ、そしてレゲーラの後に発表された新型ジェスコ(Jesko)のようなスパルタン仕様とは異なり、あくまでも「快適志向を意識したハイパフォーマンスカーと高級車の良いとこどり」ということで、そのためもパワートレインに3基の電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。
とはいえ、決して燃費が優れているわけではなく、ベースとなるエンジンも排気量5.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、先ほどの3基の電気モーター(2つは後輪に、もう一つはトランスミッションに搭載して駆動ロスを50%低減)を組み合わせることにより、システム総出力1,500ps以上/システムトルク2,000Nmを発揮、そして0-100km/hの加速時間は2.8秒以下、最高時速は400km/hにまで到達します。
もちろん、このモデルはEVモードでの走行も可能で、モーター駆動のみでも十分なパフォーマンスを提供するのですが、ケーニグセグCEOであるクリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏も「今回はサウンドのためにエンジンを積んでいるが、レゲーラのモーターとバッテリーは世界で最も優れたエレクトリックシステムでもある」とも説明していたのが印象的。
レゲーラのトップルーフは、取り外しが可能なデタッチャブルタイプ
そしてこの宇宙船のような滑らかなボディラインも美しいですね。
全てカーボンファイバボディなので、そのコストもとんでもないレベルになりますが、上の画像にもある通り、このレゲーラにはハイパフォーマンス仕様のゴーストパッケージを装着しているため上の赤丸の通り可愛いゴーストの姿も。
更にトップルーフを見ていくと、左右に膨れたダブルバブル形状でありながらも、中央にはガラスルーフが装備されて解放感を提供しています。
ちなみに「あまりにも天井位置が低すぎて大変!」という場合には、上のトップルーフが手動脱着式のデタッチャブルハードトップルーフを採用しているため、容易に取り外すことも可能です。
取り外したハードトップルーフは、上の通りフロントフード内に収納することが可能で、この辺りの技術はアゲーラでも採用されていますね。
ドアの開閉名称は「ラプタードア」、別名は世界一長い「ディヘドラル・シンクロ・へリックス・アクチュエーション・ドア」
フロント・リヤカウル、そして左右のドアも全て電動でオープン・クローズが可能になるわけですが、その姿はまさにトランスフォーマーの様で圧巻。
ドア開閉も非常に複雑な構造を持っており、一旦ドアが外に開いた後、上下方向にドアが回転して開くというユニークな作りとなっていて、この特許を取得し採用しているのはケーニグセグのみ。
なおドア開閉の名称は「ラプタードア」と呼ばれていますが、正式名称は「ディヘドラル・シンクロ・へリックス・アクチュエーション・ドア」。