盗難被害は214台!アキュラNSXやホンダ・シビックタイプR、ランボルギーニなどを盗難&転売組織から回収→被害総額は約1.2億円にも上るようだ

カナダでも日本車の盗難被害が多い模様

日本でも頻繁的に発生している車両盗難被害。

特にトヨタ新型ランドクルーザー300(200)/ランドクルーザープラド/レクサスLXや、日産スカイラインGT-Rといった高級SUVやJDMスポーツカーの盗難が後を絶たない状況ですが、海外でもスポーツカーなどの盗難被害が相次いでいるようです。

カナダ警察は2022年7月末、複数の法域を対象とした調査を行ったところ、オンタリオ州での車両盗難及び転売組織に関連する計242件の犯罪により、計28人の盗難グループを起訴したと発表しました。

具体的にどれだけの車両が盗まれ、被害総額はいくらぐらいなのかチェックしていきましょう。


盗難車両は214台!車両総額は日本円にして約1.2億円にも上る

カナダ放送局CBCの報道によると、カナダ・オンタリオ州警察は計214台もの盗難車両を回収したとのことですが、車両総額としては936万ドル(日本円に換算して約1.2億円)にも上るとのこと。

回収された車種は様々ですが、その中でも高額だったのがランボルギーニ・ウルス(Lamborghini Urus)やアキュラNSX、アウディRS6、ホンダ・シビックタイプR(Honda Civic Type R)、フォードF-150ラプターといった人気車種ばかり。

特にホンダ/アキュラの割合は37%を占める

そしてオンタリオ州警察の報告によると、214台もの盗難車両から、ホンダ/アキュラブランドが圧倒的に多かったとのことで、その割合は37%を占めていたそうですが、カナダ市場ではアキュラの人気が高いだけでなく、ホンダ・シビックタイプRの注目度も相当に高いことから、新車価格以上の高額値で取引されることもあるそうです。

犯罪グループと公的機関とのタッグはさすがにわからない

カナダ警察によれば、オンタリオ州やサスカチュワン州内以外の他のいくつかの犯罪執行機関と提携し、2020年から犯罪組織を無くすためのプロジェクト「MYRA」というコードネームチームの協力により、少しずつ盗難被害も抑えられているとのこと。

MYRAによると、車両識別番号(VIN)を不正に変更して、その後の個人売買による盗難車の譲渡を容易にする自動車盗難ネットワークを発見したと説明。

この犯罪で告発された人々の中には、「車両の違法登録を支援した」として告発されたService Ontario(アメリカの公的機関であるDMV(日本では免許センター)と同じサービス) の従業員が含まれていたとのこと。

なお警察は、3つの犯罪組織がこの大きな自動車盗難グループの一部であると特定していて、トロント中心部周辺の自治体に拠点を置く2つのグループが、高級車に焦点を当てた車の修理を行っているとして告発されています。

そして3番目の組織は、サスカチュワン州で盗まれた車両を不正に登録し、書類をオンタリオ州に転送 → 新しい州で車両を登録 → 犯罪ネットワークを含む他の個人に転売していたことも明らかになっています。

盗難車以外にも、大量の薬物も

この他回収された車両以外にも、6丁の拳銃や230グラムの麻薬、1.8kgものコカイン、77kgもの大麻、そして疑わしい大麻樹脂、疑いのあるマジック マッシュルーム10gなどが隠されていたことも明らかになっています。

この犯罪集団に参加したとして告発された人物は、刑法や大麻法、および規制薬物および物質法に関連する罪に問われていて、容疑者のうち5人は逮捕後に拘留されていて、残りは釈放され、2022年7月~8月に出廷する予定です。

今回のように大量の盗難車がどこかのエリアに眠っている可能性もありますし、中には無理やり盗み出したことで車両が壊されているものもあるため、その状態でオーナーのもとに戻ることを考えると、何とも複雑な気持になってしまうのが正直なところです。

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Reference:CARSCOOPS