1984年から38年間も新車として販売し続けたトヨタ・ランドクルーザー70が遂に受注一旦停止へ。納期は既に「2年以上」、原因はやはり”アレ”か?
約38年間愛され続けてきたランドクルーザー70が遂に受注一旦停止へ
1984年にデビューしてから約38年間、2022年になった今でも「新車」で販売を続けてきたトヨタ・ランドクルーザー70(Toyota Land Cruiser 70)。
2021年7月末に一部改良版としてオーストラリア市場や中東市場にて販売されている大人気車種で、更に前回のブログでは、本モデルの納期が「2年以上」であることもお伝えしました。
ラーダ・ニーヴァ(Lada Niva)同様に「生きる化石」ともいわれるランドクルーザー70が、遂に2022年8月をもって受注一旦停止となることが明らかとなりました。
なぜランドクルーザー70が受注一旦停止に?
海外カーメディアCarExpertの報道によると、ランドクルーザー70が受注一旦停止となる理由は「部品供給不足や半導体の供給不足」が濃厚とのことですが、豪州トヨタ幹部のSean Hanley氏も以下の通りコメントしています。
トヨタチームは、親会社からの並外れたサポートを受けて、記録的な数の車両を提供するために熱心に取り組んできました。
同時に、世界的に強い需要と業界全体の供給の課題により、注文をこれ以上迅速に処理することはできません。
このため、ランドクルーザー70シリーズの新規受注を一時停止することにいたしました。
ディーラーは、今後数か月にわたって個々の既存の注文の待ち時間について、顧客と直接連絡を取ります。
上述にもある通り、ランドクルーザー70の納期が「2年以上」ということを考えると、現在の生産・供給が安定していないこと(豪州トヨタは明確に部品不足や半導体不足とはコメントしていないですが…)、2年~3年後ともなれば、また新たな年次改良モデルが登場する可能性があることを考え、早めに受注を一旦ストップすることでバックオーダー分を早期的にさばいていくということになったのかも。
当初、受注一旦停止が報道されたときは「ポールサイドインパクト規制」が原因では?とも云われていたが
ちなみに、当初このモデルが受注停止と報道された際は、2021年11月1日よりオーストラリア独自に追加された側面衝突衝撃試験規則(ポールサイドインパクト規制)に準じた設計になっていないから?という内容でしたが、2021年7月にその規制に準拠した一部改良モデルを発表しているとのことで、そう考えると根本的な安全装備の問題ということでは無さそう。
側面衝突衝撃試験規則の影響で販売終了となったモデルは?
ちなみにこの安全基準の影響で、オーストラリア市場向けとしてラインナップされていたレクサスIS/RC/CTが販売終了となったわけですが、需要のあるモデルほど、こういった規則で販売終了となるのは非常に残念なところ。
ランドクルーザー70は、既存オーナーや新規顧客からのアツい支持があり、更に年次改良ごとに箱替えをするユーザーも少ないとのことで、改めてランドクルーザー70が日本だけでなく海外でも愛されていることがわかります(しかもCarExpertによれば、ランクル70は最も収益席の高いモデルの一つとのことで、トヨタとしても一台でも多く売りたい)。