一体どこで眠ってたんだ…「世界に1台しか存在しないオールアルミ仕様」のフェラーリ400スーパーアメリカシリーズIクーペが競売に出品へ!予想落札価格は日本円に換算して6億円超えか

そもそも400スーパーアメリカ自体が世界で僅か14台しか生産されなかった希少車種

これまで様々なフェラーリのスペシャルモデルがオークションに出品されてきましたが、今回はその中でも更に希少性の高いスペシャルモデルが出品されるとして大きな注目を集めています。

Gooding&Company社がペブルビーチオークション2022にて出品するモデルは、60年以上も前となる1961年式のフェラーリ400スーパーアメリカ・シリーズIクーペエアロダイナミコ(Ferrari 400 Superamerica Series I Coupe Aerodinamico)。

このモデルは、世界で僅か14台しか生産されなかった超希少モデルで、その内の半分が空力ヘッドライトを備えたレアモデルでした。

そして今回出品されるモデルは、世界で僅か1台しか存在しない「オールアルミニウム仕様&空力ヘッドライト搭載」の400スーパーアメリカとのことで、おそらく今後見ることのない究極のレアモデルといっても過言ではないと思います。


一体どこで眠ってたんだ…見た目はほぼ新品同様の400アメリカ・シリーズIクーペ・エアロダイナミコ

こちらが今回出品される、1961年式でオールアルミニウム仕様&空力ヘッドライトを備えたフェラーリ400スーパーアメリカ・シリーズIクーペ・エアロダイナミコ。

元々フェラーリのアメリカシリーズは、フェラーリが定めた上客(富裕層)のみに製造された限定モデルで、パワートレインも排気量4.0L タイプ163-V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力324psを発揮、最高時速は258km/hまで到達するほどで、当時このスペックはレーシングカーに匹敵するレベルとも言われました。

そして400スーパーアメリカ・シリーズIの特徴は、ピニンファリーナのセンセーショナルなスーパーファストIIショーカーからインスパイアされたもので、その最もエクストリームなデザインキューのいくつかを取り入れたことでも有名。

繰り返しにはなりますが、生産されたのは世界で僅か14台のみ、その内の半分が空力ヘッドライトを備え、更にたった1台のみ軽量タイプのオールアルミニウムで製造されました。

世界に1台しか存在しないオールアルミ仕様は誰に納車された?

ちなみにこのモデル、一体どのような人物に納車されたのか?が気になるところだと思いますが、ベネチア出身の自動車レーシングマネージャーだったジョバンニ・ヴォルピ・ディ・ミスラータ伯爵に納車されました。

彼は24歳で父親のジュゼッペ・ヴォルピ氏の財産を継承していて、父親のジュゼッペは、政治家で投資家、そして有名なベネチア国際映画祭の創設者でもありました。

この希少車が、ジョバンニ・ヴォルピ・ディ・ミスラータ伯爵に納車されて1年後、スクーデリアフェラーリレーシングチームの何名かチームを去り、一部はヴォルピ氏のレーシングチームであるスクーデリアSSSリパブリックカ・ディ・ベネチアに加わったともいわれていますが、このモデルが納車されたこととどのようなつながりがあったかは不明。

そして彼は、伝説的なアウトモビリツーリスモeスポーツ(ATS)の設立にも貢献し、後にアウトモビリセレニッシマを設立しました。

レース活動に関しては非常に精力的だった彼は、自身の車両を軽量素材(アルミニウム)で作らせることにこだわったのも不思議ではありませんが、実はこのモデルが納車された1年後となる1962年に売却済。

それ以降、複数のスーパーカー/エキゾチックカーコレクターによって所有されてきましたが、走行距離は25,000km未満とほとんど走られていません。

コンディションは完璧とは言えませんが、生涯を通じて手入れされていたことは明らではあるものの、ほとんどレストアされていないのも事実。

今回のオークションで無事落札された後、コレクターによってレストアされる可能性はありますが、そもそも予想落札価格がどれほどなのかが気になるところですよね。

予想落札価格は日本円で6億円以上?

ちなみにこのモデルの予想落札価格は4,000,000ドル~5,000,000ドル(日本円に換算して約5.4億円~約6.8億円)とラ・フェラーリが購入できるレベルの価格帯ですが、もしかするとそれ以上の価格帯にて落札されるかもしれませんね。

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Reference:Gooding&Company