パガーニがウアイラの後継モデルとなる新型ユートピア(Utopia)を世界初公開!「スタイリングの完成までに約6年」「車体重量はトヨタ新型アクアよりも軽い」

環境法規制などでEV化が進む中、それでもパガーニはノンハイブリッドを貫くようだ

パガーニは以前、新世代スポーツモデルとなる「C10(開発コード)」のティーザー画像・動画を公開しましたが、ようやくこのモデルの正体となる新型ユートピア(Pagani Utopia)が2022年8月13日に世界初公開されました。

このユートピアと呼ばれるモデルの由来は、1516年にトーマス・モアの著書である「ユートピア」からきているそうで、哲学者の理想の世界を描くだけでなく、新世代マシンによって実現する大きな約束を果たすために作られた一台とも言われています。

そして新型ユートピアを開発する上で、パガーニ創設者であるオラチオ・パガーニCEOは、既存のパガーニオーナーに相談しながら「シンプルさ、軽さ、運転の楽しさ」の3つをコンセプトに掲げて開発が進められたそうで、その開発期間には最低6年かかったと云われています。

早速新型ユートピアの内外装デザインをチェックしていきましょう。


パガーニのラインナップモデルで最もクリーン且つエアロダイナミクス要素を控え目にしたエクステリア

こちらが今回世界初公開された新型ユートピアのエクステリアデザイン。

ヘッドライト意匠はどことなくゾンダ(Zonda)っぽい雰囲気をもちながらも、しかしウアイラ(Huayra)の後継モデルでもあるため、それぞれのデザイン意匠をとりこみつつも、ミニマルなデザイン美学を備えることにより、当初のコンセプトの一つでもあるシンプルさを実現。

フロントフードは、これまで電動式のフラップを設けるなど、複雑な機構が多数採用されていましたが、今回のモデルではそういった機構を敢えて採用することなく、シンプルなボディスタイルの中に最適かつ控え目なエアロダイナミクスを要素を取り込んでいるとのことで、これまでにないクリーンでピュアEVチックな印象を与えるエクステリアに。

これまでのカーボンファイバーよりも剛性+30%向上

新型ユートピアのベースにはカーボンモノコックが採用されるだけでなく、パガーニのカーボチタンHP62 G2とカーボトライアックスHP62素材を使用。

フロント・リアのサブフレームはクロモリ鋼で、ボディワークにはパガーニが「新しいタイプのAクラスカーボンファイバー」と呼んでいるものを使用しているとのこと。

このカーボンファイバーは、以前パガーニが使用していたカーボンと同じ密度を持ちながら、剛性が+38%向上しているそうで、より刺激的な走りを提供できるとのこと。

車体重量はトヨタ新型アクアよりも軽い

リヤビューもどこかレトロな印象を与え、テールランプは丸型縦2列というのもユニーク。

そしてパガーニのアイコンの一つにもなっているセンター4本出しとなるクワッドエグゾーストですが、重量は僅か6kg強のセラミックコーティングを施したチタン製を採用しているとのこと。

更にあらゆるところにカーボンパーツを採用することで、車体総重量は1,280kgとトヨタ新型アクア(Toyota New Aqua)よりも軽いという衝撃。

あのコンパクトボディでプレーンな見た目の新型アクアでも、車体総重量は1,355kg~1,405kg。

まるでトランスフォーマーのようなオープンカウルを採用する新型ユートピアの車体総重量が1,250kg。

とても同じ車とは思えないほどの違いで、見た目の美しさとシンプルさだけでなく、軽量化も徹底的に拘ると、国産コンパクトカーをも凌駕するほどの軽さを実現してくるパガーニ恐るべし…

2ページ目:新型ユートピアではガルウィングを採用せず、あのドアを採用?車内も一部デジタルメーターを採用