国内カーメディアがフルモデルチェンジ版・ホンダ新型ステップワゴンは日産C27セレナよりも「売れてない」との報道。この報道について、私は「在庫車の有無」が関係しているのでは？と考えている

2022-11-21

販売・登録台数だけで「売れていない・勝てない」と決めつけてしまうのはちょっと乱暴？

一方でホンダ新型ステップワゴンについても考えてみると、2022年7月度をピークに、8月度以降の販売・登録台数が減っているのを考えると、やはり5月26日に発売されたばかりの新型車ということもあって、部品供給不足などで生産が安定せず長納期化が深刻化するなか、ホンダディーラーで多くの在庫を抱えることができていないことも大きな理由の一つだと思いますし、一方で発売されたばかりの新型車で「値引き・割引きが小さい」ことも、先代よりも多く売れていないのでは？とも考えてみたり。

ただ、くるまのニュースさんが取上げているように「セレナよりも売れていない・勝てない」からステップワゴンが全く売れていない、というわけではなく、新型ステップワゴンの各月度の販売・登録台数を見ていくと、2022年5月度／9月度／10月度以外は前年度で100％を超えているんですね。
※2022年5月度は、新型ステップワゴンが発売されたばかりで納車が進んでおらず、既に生産停止している先代モデルの販売台数とを足し合わせたために、前年比100％を切っていると推測

前年比で比べてみると、実はステップワゴンの方が売れている？

一方で現行C27セレナの各月度の前年比を見ていくと、実は100％を超えているのは7月度／8月度／10月度のみで、それ以外は基本的にマイナス。

確かにシンプルに販売台数だけで「どちらが売れているのか？」というポイントだけを見れば、現行C27セレナの方が多く売れているのは一目瞭然ですが、その一方で「なぜセレナの方が売れているのか？」「なぜステップワゴンの方が売れていないのか？」を見ていくと、やはり在庫を持つ持たないも影響しているのではないかと考えられます。

ところで最大のライバルであるトヨタ新型ノア／ヴォクシーは売れてるの？

参考までに、ステップワゴンやセレナの競合モデルとなるトヨタ新型ノア／ヴォクシーの2022年1月度～10月度の新車販売・登録台数は以下の通り。

【2022年のトヨタ新型ノア／ヴォクシーの累計販売・登録台数一(2022年1月13日発売)】

◇2022年1月度累計台数：3,424台
・ノア：1,650台(前年比48.2％)
・ヴォクシー：1,774台(前年比26.6％)

◇2022年2月度累計台数：4,300台
・ノア：2,227台(前年比51.1％)
・ヴォクシー：2,073台(前年比29.2％)

◇2022年3月度累計台数：14,737台
・ノア：7,046台(前年比110.5％)
・ヴォクシー：7,691台(前年比77.8％)

◇2022年4月度累計台数：10,404台
・ノア：5,697台(前年比153.9％)
・ヴォクシー：4,707台(前年比84.2％)

◇2022年5月度累計台数：4,877台
・ノア：2,720台(前年比86.8％)
・ヴォクシー：2,157台(前年比42.6％)

◇2022年6月度累計台数：8,509台
・ノア：4,302台(前年比101.6％)
・ヴォクシー：4,207台(前年比61.9％)

◇2022年7月度累計台数：9,044台
・ノア：5,010台(前年比114.7％)
・ヴォクシー：4,034台(前年比63.3％)

◇2022年8月度累計台数：7,136台
・ノア：3,766台(前年比122.3％)
・ヴォクシー：3,370台(前年比79.4％)

◇2022年9月度累計台数：16,011台
・ノア：7,770台(前年比377.2％)
・ヴォクシー：8,241台(前年比274.7％)

◇2022年10月度累計台数：14,367台
・ノア：7,166台(前年比363.8％)
・ヴォクシー：7,201台(前年比273.4％)

◇2022年1月～10月度累計台数：92,809台
・ノア：47,354台(月平均4,735台)
・ヴォクシー：45,455台(月平均4,546台)

via：一般社団法人日本自動車販売協会連合会