トヨタ新型GRカローラの「価格が高過ぎる」とSNSにて話題に。販売台数やスペックから考えると「むしろ割安ではないか」とも思えてきた

日本国内では抽選限定で僅か570台のみ…販売台数や開発コストを考えると800万円超えでも不思議では無さそうだが

2022年12月2日に抽選申し込み解禁となったトヨタ新型GRカローラ(Toyota New GR Corolla)。

エントリーグレードRZで抽選限定500台のみの販売となり、車両本体価格は525万円(税込み)、そして更にハードコアな5ドア&2シーターレイアウトの特別仕様車MORIZO Editionが、抽選限定70台のみの販売となり、車両本体価格は715万円(税込み)となります。

この金額に対し、SNSでは「新型GRカローラの価格が高過ぎる」「ホンダ新型シビックタイプR(FL5)の方が安いし見習え」「こんなの売れない。トヨタの殿様商売には呆れる」など、様々な意見が飛び交っています。

ただその一方で、生産上の都合からカタログモデルとして展開される予定だったRZが僅か500台のみの抽選限定販売になったこともあり、そのプレミア価値が高まる一方、「果たしてこれだけの台数でGRカローラの開発費用などを回収することができるのだろうか?」という疑問もあったり。


トヨタは海外市場向けに注力しつつ、円安効果を狙って開発費を回収、利益を得る可能性が高そう

ちなみにGRカローラの販売台数についてですが、北米市場では2023年モデルの生産台数を6,500台に絞り、その後も年間8,000台に到達しないレベルでの生産が継続されるとのことですが、あくまでもトヨタとしては「海外市場に注力し、円安の効果を狙って開発費用の回収や利益を確保する」動きがあるのではないかと推測。

そうでないと、日本市場向けの計570台だけではトヨタとしても採算は合わないと思いますし、むしろこれだけの販売台数でRZが525万円/MORIZO Editionは715万円というのは、少数生産によるプレミア価値も含めたら「むしろ800万円ぐらいしてもおかしくないし、割安なんじゃないか?」とも思えたり(おそらく中古車市場やオークションではそれ相応のプレミア価値が付きそうですが…)。

もちろん、そう簡単に購入できる金額でもないですし、そもそも本当に抽選に当選するのかもわからないレベルの倍率になるでしょうから、金額だけを見て私も「高額」とは思ったものの、色々と考えてみると「トヨタ頑張ったんだろうな」という気持ちにも思えてきました。

ホンダ新型シビックタイプR(FL5)が安く感じるのは、限定生産ではないから?

ちなみに2022年に発表・発売されたホンダ・新型シビックタイプR(FL5)が4,997,300円(税込み)を実現できた背景には、先代FK8の技術を流用しつつも、「限定モデルではなくカタログモデルとして受注を受け付けているから」だと推測。
※本田技研の公式YouTubeでも、生産技術統括部・新機種生産技術・新機種生産推進課の粕谷和宏 氏も明確に「量産」とコメントしている

【【シビック TYPE R】新型CIVIC TYPE R 生産現場の想い「永遠の挑戦~最高のTYPE Rをお届けするために~」】

トータル原価に対して1台あたりの利益率がどれほどなのかは不明ですが、その分台数を多く生産・出荷・販売することで利益分は多くなると考えられますし、実質本モデルの全国のトータルバックオーダーは1.5万台を超えていると云われています。

今度はここにアメリカ市場向けや欧州市場向けの生産が含まれて来るわけですし、円安の影響を受けてより利益を多く回収できる可能性があることを考えると、改めてシビックタイプR(FL5)もかなりリーズナブルな価格に設定してきたんだなぁと思う所(これがもしも台数限定であれば、500万円は優に超えていたかもしれない)。

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