盗難には注意!2023年に「25年ルール」が解禁となる輸入車10選。スバル・インプレッサ22B/三菱ランエボⅤ、ホンダ・アコードタイプR等

2023年は、1998年に製造されたモデルの輸入規制が緩和される

アメリカの一部地域にて、独自の輸入規制が設けられている「25年ルール」。

具体的には、アメリカにて新車発売されなかった車を対象に、製造年から25年を経過しないと輸入できない(規制が緩和されない)ことを意味しますが、こうした規制により多発しているのが国産スポーツモデル(JDM)の盗難並びに不正輸入と転売。

特に国内市場専売の日産スカイラインGT-R R32/R33/R34は、映画「ワイルド・スピード」の影響もあって価値が高騰し、25年ルールが経過していない車両が日本国内にて盗難・ヤードにて分解 → 不正にアメリカへと”パーツ”として輸入 → 現地にて組立を行い高額にて転売されるケースが増えています。

今回は、2023年に25年ルールが解禁される1998年式のモデル達を一挙にご紹介していきたいと思います。

この年式の中にも、もちろん国産スポーツモデルが含まれているため、やはり最も注意すべきは「盗難」ですから、盗難対策には気を付けてほしいところです。


①:ホンダ・アコードタイプR

まずはホンダの4ドアスポーツセダンでお馴染みとなるアコードタイプR(Honda Accord Type R)。

ホンダのタイプRモデルといえば、NSX/インテグラ(Integra)/シビック(Civic)が有名で、いずれも運転の楽しさや速さを最優先に考えたハードコアスポーツモデルというイメージですが、欧州市場向けとしてラインナップされたアコードタイプR(日本市場向けのアコードユーロRとは異なる)は、そういった尖ったスポーツカーとは少し異なるモデルでした。

パワートレインは、排気量2.2L H22A型直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力212ps/7,200rpmを発揮する比較的落ち着きのあるスポーツセダンで、週末のロングドライブに適したモデルでもあります。

ちなみに海外カーメディアCARSCOOPSの調べによれば、2023年1月時点での価格帯としては5,000ドル~10,000ドル(日本円に換算して約66万円~約131万円)と安価ではあるものの、今後高騰する可能性も十分に考えられるそうです。

②:三菱ランサーエボリューションⅤ

続いては三菱のハイパフォーマンススポーツセダンのランサーエボリューションⅤ(Mitsubishi Lancer Evolution Ⅴ)。

先代エボⅣの円形タイプのバンパー形状や水平基調のヘッドライト、その後のⅥにも採用のアグレッシブなフレアフェンダーが組み合わさった魅力的なスポーツモデル。

パワートレインは、排気量2.0L 4G63型エンジンを搭載し、最高出力は日本の自主規制によって280psに制限されているものの、一部噂によれば実際のスペックは300psを超えているとの情報も(日産スカイラインGT-Rも実際のスペックは300ps以上とも云われていた)。

ちなみにCARSCOOPS情報によれば、本モデルの2023年1月時点での価値は25,000ドル~35,000ドル(日本円に換算して約328万円~約459万円)とのことで、25年ルール解禁によってどこまで高騰するのか注目です。

あと、ここ最近だと海外インスタグラマーやレンダリングアーティストによる「次期ランサーエボリューションⅪがデビューしたら?」という非公式レンダリングが公開されていますが、今のところそういった噂も無く、三菱からスポーツセダン/クーペが登場する可能性は極めて低いかもしれませんね。

③:スバル・インプレッサ22B

続いては、今回の25年ルール解禁による輸入車&国産スポーツカーで2番目に高騰すると予想されるのが、スバル・インプレッサ22B(Subaru Impreza 22B)。

特別なブルーのボディカラーにワイドな専用ボディパーツ、そして排気量2.0L → 2.2Lまでボアアップされたボクサーエンジンを搭載することで、最高出力は自主規制によって280psと云われていたものの、こちらも先ほどのランエボⅤ同様に300ps以上を発揮していたと噂されています。

ちなみにこのモデル、スバル40周年&WRCで3連覇を達成した「インプレッサ・ワールドラリーカー’97」のイメージを忠実に再現したロードモデルで、限定400台しか製造されませんでしたが(当時の新車価格は500万円と破格)、その希少性により、少なくとも1人のオーナーがアメリカ特有の輸入規制緩和の対象となる「Show or Display」によって車を持ち込んだことがありました。

しかしながら、このShow or Displayの申請・手続きは全てオーナー自身で行う必要があり、おまけに年間での走行可能距離は僅か2,500マイル(4,023km)に制限されています。

そしてCARSCOOPS調べによると、2023年1月時点での本モデルの価値は250,000ドル~300,000ドル(約3,277万円~約3,933万円)とのことで、日産スカイラインGT-R R34までは届かないものの、JDMスポーツカーの中では上位クラスでの価値を持つ一台といわれています。

④:アルファロメオ166 3.0 V6

続いては、イタリアの自動車メーカー・アルファロメオが製造していた166 3.0 V6。

BMW 5シリーズ(E39型)に対抗するための4ドアセダンで、フロントはダブルウィッシュボーン/リヤはマルチリンクアクスルを搭載。

パワートレインは、車名にもある通り排気量3.0L V型6気筒エンジンを搭載し、最高出力226psを発揮、そして156にはありませんでしたが、マニュアルトランスミッション(MT)も搭載していたとして、走りの楽しさを追求した一台となっています。

ちなみにCARSCOOPS情報によれば、本モデルの2023年1月時点での価値は5,000ドル~9,000ドル(日本円に換算して約66万円~約118万円)とのこと。

2ページ目:フォルクスワーゲン・ルポや、世界で最も醜いクルマと揶揄された”あの車”も対象に?