フルモデルチェンジ版・トヨタ新型プリウスの内装を見てきた!車内に座れるのは僅か「1分」、後部座席のヘッドクリアランスは全く無しでスポーツカー並み

新型プリウスは良くも悪くも若者を強く意識したモデルなのかもしれない

2023年1月10日に発表・発売されたばかりとなるトヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius)。

前回のブログでは、本モデルの実車を拝見し、エクステリアを中心にインプレッションしていきましたが、今回は内装を中心としたインプレッションをお届けしていきたいと思います。

前回のブログでもお伝えした通り、今回私が拝見したのは排気量2.0L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+新世代ハイブリッドを採用する2.0L HEV Zグレード[E-Four]で、ボディカラーはプラチナホワイトパールマイカとなります。


何と新型プリウスの車内に乗り込めたのは僅か「1分」

早速新型プリウスのインテリアを見ていきましょう。

実は今回、新型プリウスの実車を見に来ていたお客さんの数があまりにも多すぎたために、実際に車内に乗り込めたのは僅か1分のみ。

厳密には、フロントシートがそれぞれ1分ずつ、リヤシート1分という条件付きで、本モデルの車内の質感や座り心地、アイポイント、快適性などを確認するために多くの方々が列をなして待機していたんですね。

おそらく昨今の諸事情による諸々の対策のためだとは思いますが、まさか新型プリウスの車内に乗り込むのに20分以上も待ち続けることになるとは…恐るべしプリウス。

内装テーマはグラディエントブラック×合成皮革スポーツシート

ちなみに車内は、Zグレードでは標準装備となるグラディエントブラックの合成皮革シート表皮で、アンビエントライトはインパネ部分を一文字で横切るような形で設けられ、ブルーカラーも優しい色合いで中々に魅力的。

無償メーカーオプションにてマチュアレッド×レッドのアンビエントライトも準備されていますが、私がいつもお世話になっているトヨタディーラーの情報によると、今回の新型プリウスではグラディエントを選択しているユーザーが7割近くいらっしゃるそうです。

インパネやダッシュボードなどを見ていくと、非常にシンプルな水平基調レイアウトですが、特にインパネの出っ張りの主張が強いのか、本モデルを乗降りする方の多くが、アルミ調のオーナメントパネル付近に膝をぶつけていたのが印象的。

新型プリウスの運転席は想像以上に低く、まるでGR86のようなスポーツカー風

私も実際に運転席に乗り込んでみますが、とにかく真っ先に感じたのは「アイポイントが低い」ということ。

これは先代プリウスは大きく異なるところで、おそらく電動パワーシートの上下調整のレンジが大きいということや、天井が低い上にヘッドクリアランスがほとんどないことも影響していて、おまけに運転席の液晶メーターが思った以上に”奥(遠く)”に設けられていることから、より自身の着座ポイントが後方且つ低く設けられているような錯覚を受けるのかもしれません。

それにしてもこの低さ…身長182センチの私ですが、運転席に座るときのかがむ姿勢はもちろんのこと、降りるときも姿勢を前かがみにする必要があるため、ハッチバックやクーペに乗り込んでいるというよりもスポーツカーに乗り込んでいるような感覚に(この点はちょっとワクワクして良かった)。

これはあくまでも私個人の感想ですが、乗降りのし易さではホンダ新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)の方が楽に感じられ、まるでGR86の車内に乗り込んでいるような印象を受けました。

運転席の液晶メーターがステアリングでカブって見づらくなっている

そしてこれは撮影角度にもよりますが、液晶メーターがステアリングホイールでカブってしまうため、下手すると速度情報が隠れてしまうのでは?という懸念も。

シートの上下調整だけではメーター全てを確認することは難しいですし、だからといってステアリングホイールをチルト調整して一番上まで移動させてもほとんど意味がなかったので、「この車を開発した方は、どういった基準でOKサインを出したのだろうか…」と疑問に思ってしまうほど(先進的に見せる技術は確かにすばらしいのですが、使い勝手が良さそうか?と言われると疑問)。

2ページ目:新型プリウスの各種スイッチ類の操作は?後席の天井は低い?それとも…?