トヨタ公式が「C-HRを2023年7月下旬で生産終了する」と正式アナウンス。フルモデルチェンジ版・新型C-HR HEV/PHEVは欧州専売モデルに?

よくよく考えてみるとトヨタ公式が「生産終了」の正式アナウンスを公開するのは珍しい

2023年2月末、国内経済誌・中部経済新聞が「日本市場向けとして販売されている現行C-HRを、2023年夏頃で国内生産・販売共に終了することが決定した」と報道し大きな話題となりました。

その後、トヨタが2023年3月10日に「C-HR生産終了のお知らせ」を公式アナウンスし、正式に日本市場向けの生産並びに販売終了することを明らかにしました。

よくよく考えてみると、トヨタ公式が「〇〇の生産を終了する」と公式アナウンスするのは珍しいかと思いますが、もしかすると国内自動車情報誌などが「2023年9月頃に国内市場向けとなるフルモデルチェンジ版・新型C-HRが発売決定」と報じたことも影響していて、余計な混乱を避けるために先に明らかにしたのかもしれません。


トヨタ公式が公開した「C-HR生産終了のお知らせ」を見ていこう

こちらが今回、トヨタ公式ホームページにて掲載されている「C-HR生産終了のお知らせ」。

C-HR生産終了のお知らせ

C-HRについて23年7月下旬をもって生産終了いたします。

長い間たくさんのお客様にご愛顧いただきました。

誠にありがとうございました。

上記に関する詳細はお近くの販売店におたずねください。

via:Toyota

内容としては非常にシンプルで素っ気ない感じもしますし、「上記に関する詳細はお近くの販売店におたずねください」と販売店に全部丸投げするのも「?」と思う部分はありますが、トヨタ公式がこのようなにアナウンスするということであれば、フルモデルチェンジ版・2代目新型C-HRの国内市場向け導入は「無し」ということに。

C-HRはSUVカテゴリーの常識を壊すゲームチェンジャー

ちなみに現行C-HRは、2016年12月にCセグメントSUVモデルとしてラインナップされ、カローラシリーズ(Corolla)やプリウス(Prius)などのTNGA-Cプラットフォームを採用した最初のSUVモデル。

従来のSUVと比べて大きく異なるのは、クーペライクで引き締まったボディスタイルと、後席アウタードアハンドルをピラーマウント式にすることでクーペ風に仕上げる奇を衒ったデザインで大きな話題となりました。

実用性やアウトドア、オフロード志向というよりも、現在の新型プリウス(New Prius, 60系)のようにデザイン全振りにした一台ということもあって、2017年~2018年と2年連続のベストセラーSUVに輝いたことでも有名です。

時が経つにつれてC-HRの人気も低迷

しかしながら、デザイン全振りで後席の快適性を犠牲にしたこともあり、後席は荷物置きやエマージェンシーシートのような扱いに。

その後、トヨタからはAセグメントSUV&ダイハツ・ロッキー(Daihatsu Rocky)のOEMモデルとしてライズ(New RAIZE)、Bセグメントとしてヤリスクロス(New Yaris Cross)、そしてダメ押しとなる同じTNGA-Cプラットフォームを採用しつつ、実用性やアウトドア志向を優先した新型カローラクロス(New Corolla Cross)がデビューしたことで、徐々に淘汰される存在となりました。

2ページ目:C-HRの過去14か月分の累計販売・登録台数でも、カローラシリーズの1か月分に満たない台数だった?