一体どこまで高騰するんだ…三菱パジェロ・エボリューションホモロゲーション・ラリースペシャルが販売中!「25年ルール」の壁を乗り越え、その価値は日本円で700万円超えに

三菱パジェロエボリューションは、ハイパフォーマンスSUVとして登場するにはあまりにも早すぎた

世界的にSUVモデルの人気が集まり、ランボルギーニやフェラーリといったスーパーカーメーカーでさえも、ハイパフォーマンスSUVモデルをラインナップする時代にへと変化しましたが、実は25年以上前となる1997年に、三菱からハードコアなスペシャルSUVがラインナップされていたことをご存じでしょうか。

そのモデルというのが、パジェロ・エボリューション・ホモロゲーション・ラリースペシャル(Mitsubishi Pajero Evolution Homologation Rally Special、以下パジェロエボ)で、日本市場だけでなく海外市場でも高い人気を得ている限定モデルです。

パジェロエボは、1990年代後半から2000年代前半にかけてダカールラリー参戦のための専用モデルで、製造台数としては僅か2,693台(海外では約2,500台と報じられていることが多い)の希少モデルでした。

販売対象は日本国内のみで、モータースポーツのホモロゲーション(承認・認証)要件を満たす一台でもありましたが、そんなモデルが2023年4月末に海外の中古車市場にて販売され、どんどんとその価値が高騰していることが明らかになっています。


海外では投機・転売の対象になりつつあり、日本国内では盗難の対象になりやすい一台?

改めて三菱パジェロエボを見ていきましょう。

ハイパフォーマンス系のSUVモデルと聞くと、今では聞きなれたカテゴリーの一つですが(マクラーレンやロータスからもSUVモデルが登場予定)、25年以上前ともなると全く聞きなれず、本モデル自体が「登場するのがあまりにも早すぎた一台」でした。

そのため、当時はこの車が広く世界に羽ばたくことはありませんでしたが、驚異のドライビングエクスペリエンスを備えた名車であるからこそ、今になってその価値の高さ、そして希少性の高さが注目の対象となり、海外市場では高値で取引され、そして日本国内では盗難の対象になっているとの話も。

今回販売されているのは、僅か約500台しか製造されなかった希少な5速MT

ちなみにこのモデル、2,693台の個体が販売されたなか、マニュアルトランスミッション(MT)モデルが製造されたのは僅か約500台と超希少。

多くの方がオートマチックトランスミッション(AT)を選択し、このホモロゲーションのルーツに対して「忠実なる選択」をしたともいえますが、まさか将来的にMTモデルの方が希少性並びに高付加価値を持つとは予想しておらず…。

アメリカ独自の25年ルールをクリアしたことでその価値は更に高騰?

先程「盗難」というキーワードを出したかと思いますが、その理由も、現在このモデルが、既にアメリカの一部地域にて対象となっている「製造から25年経過したら輸入規制が緩和」される25年ルールを満足した一台のため、数少ないパジェロエボが次々アメリカへと輸入されているから。

今回その対象の個体が、まさにASGマイアミにて販売されている一台なのですが、2023年4月末時点での販売価格は52,500ドル(日本円に換算して約716万円)とのことで、今後その価値を更に高めていくことが予想されています(コンディション内容によっては1,000万円以上の可能性も?)。

2ページ目:三菱パジェロ・エボリューション・ホモロゲーション・ラリースペシャルのスペックは、日産スカイラインGT-R R34 V-SpecⅡに匹敵する?