とんでもない金額にて落札!映画「ワイルド・スピード」にてポール・ウォーカーの劇用車として使用された本物の日産スカイラインGT-R R34が出品された結果?

あのポール・ウォーカーが劇用車として運転した、本物の日産スカイラインGT-R R34が高額落札!

2023年3月末、映画「ワイルド・スピード(Fast and Furious)」にて、ブライアン・オコナー役でお馴染みポール・ウォーカーが実際に劇用車として運転していた、本物の日産スカイラインGT-R R34(Nissan SKYLINE GT-R R34)が競売に出品されることをお伝えしました。

何かと話題になったこの劇用車が、2023年4月28日にベルギーにて開催されたBonhams Auction(ボナムス・オークション)にて出品され、その後驚きの金額にて落札されたことが明らかとなりました。

日産スカイラインGT-Rシリーズの中でも芸術品扱い並びにカルトクラシックモデルとなっているR34ですが(一方で盗難車の対処になりやすい)、実際にポール・ウォーカーが使っていた劇用車ともなると、果たしてどれだけのプレミア価値が付くのでしょうか?


映画では少なくとも6台のスカイラインが劇用車として使用されたが、その多くがレプリカモデル

こちらが、2009年に公開された映画「ワイルド・スピードMAX」にて登場したベイサイドブルーの日産スカイラインGT-R R34。

実はこのモデル、当時劇用車として最大6台のスカイラインが準備されたのですが、そのほとんどがレプリカ用として準備されたノンターボ系のスカイラインGT-t[FR]でした。
※スカイラインGT-R R34に見せるよう、専用のボディキットを装着したキットカー(改造車)だった

その中で唯一本物として準備された2000年式のスカイラインGT-R R34ですが、このモデルは元々、アメリカの一部地域にて規制されていた「25年ルール」の関係で輸入することが難しかったのですが(輸入規制が緩和されるのは2025年)、そもそもどうやって輸入することができたのでしょうか?

25年ルール以上に更に複雑なルールが設けられた「Show or Display」により、合法にて輸入された

実はこのモデル、25年ルールの怪規制をクリアするために、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA, national highway traffic safety administration)が一定の要件を認めた場合、「Show or Display(ショー・オア・ディスプレイ)」と呼ばれる特別プログラム対象になるとのことから、このスカイラインGT-R R34が「合法に」アメリカにて登録・走行ができるよう申請&許可を得たもの。
※原則として、年間2,500マイル(約4,000km)まで走行できるとのこと

今思うと、ワイルド・スピードの撮影では爆発で完全に破壊されたスカイラインもあったため、その中で美しい状態で保管されていた本物のスカイラインGT-R R34は奇跡の一台ともいわれていますが、具体的にどのような仕様なのか改めて見ていきましょう。

2ページ目:ポール・ウォーカーが劇用車として運転していた本物のスカイラインGT-R R34は、一体いくらにて落札された?!