フルモデルチェンジ版・トヨタ新型シエンタのココが不満!助手席乗員のことを考慮しないディスプレイオーディオの使い勝手の悪さと中途半端な制限

トヨタの走りや燃費の良さ、先進装備の精度の高さは高く評価しているのだが、それ以外のUI/UXの低さは目に余るものがある

2022年10月に私に納車されて8か月以上が経過した、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型シエンタ(Toyota New Sienta)ハイブリッドZ・3列5人乗り[FF]。

今回は、本モデルが納車されてから普段使いしてみて不満に感じているポイントをいくつかご紹介していきたいと思います。

シエンタの走りや燃費の良さについては、過去のブログでもお伝えしている通り完成度としては非常に高く感じる一方で、やはり一番使い勝手という面で不満に感じているのはディスプレイオーディオ。

ナビゲーション関係においては、ほんの少しずつですが、OTAアップデートによって改善されているものの、その他のアプリや頻繁的に使用する音楽再生というところではまだまだ課題が残りそうです。


新型シエンタに限らず、トヨタの新世代ディスプレイオーディオは使い勝手が悪い

まずは新型シエンタの10.5インチディスプレイオーディオについて。

これはシエンタのディスプレイオーディオに限らず、トヨタ/レクサスの新世代ディスプレイオーディオに共通して言えることなのですが、なぜドライバー側にばかりフォーカスを当て、助手席側の乗員のことは全く考慮していないのか?ということ。

具体的な例を挙げると、助手席に乗員(妻や子供)を乗せて移動している際、乗員がその日の気分で再生したい音楽を流そうと選曲していると、上の画像通りUSBでのメディア再生から「アーティスト」「アルバム」「フォルダ」「ジャンル」などの項目は選択でき…

更に一つ下の階層となるUSBフォルダ「MUSIC」のタッチも可能なのですが…

なぜかアーティストから選択できない謎仕様

肝心の再生したいアーティストが選択できないという謎仕様。

停車中もしくはテレビキャンセラーで操作することはできるものの、高速道路や自動車専用道路だと、渋滞時や各PA(パーキングエリア)/SA(サービスエリア)にて停車すること以外は難しいため、助手席に座っている乗員からすると使い勝手は最悪。

一応スクロールはできるものの、結局好きなアーティストを選択して再生することができないため、音声認識システムを使わないと再生しないといけないわけですが、特殊な名前のアーティストだったりすると「認識できませんでした」と回答されるため、結局好きな曲を再生できないことがほとんど。

そもそもどうしてアーティスト一覧で選択できないのか、それよりも前の「MUSIC」や、更に一つ前の階層については、どうして走行中でも選択できるのか?どのような規定に基づいて制限されているのかが明確になっていないのも疑問に思うところ。

ちなみに右下の「オーディオ選択」をタッチすると…

こんな感じで「FM」「AM」「TV」「交通情報」「USB」…といった項目は選択できるのに、このディスプレイを閉じる際には運転席から一番遠い左上の「閉じる(×)」が設けられているという理不尽さ。

このディスプレイオーディオを開発した人は、車を運転したことがあるのだろうか…

ドライバー側にフォーカスしているディスプレイオーディオの割には、この辺りの配慮の無さや仕上がりもかなり中途半端ですし、そもそもこのディスプレイオーディオの開発担当は、自身で車を所有し、助手席に人を乗せてドライブしたり、自身でナビゲーションやディスプレイオーディオを操作したことがあるのだろうか?と疑ってしまうほどの完成度の低さだと思うんですね。

これも口酸っぱくお伝えしてきましたが、上のオーディオ選択においても、なぜ縦1列でわざわざスクロールさせるようなレイアウトにするのか?なぜ2列3列で1画面で表示できるレイアウトにしなかったのか?など、明らかに使い勝手の悪いレイアウトにした理由はもちろんのこと、これにOKサインを出した開発責任者の考えも聞いてみたいところ。

2ページ目:新型シエンタ含むトヨタ/レクサス全般の新世代ディスプレイオーディオに搭載されるアプリの使い勝手も中途半端?