【一体なぜ?】(欧)トヨタ新型プリウスの2023年累計販売台数がGR86よりも少なかった件。一方で日本市場は年間「約10万台」を販売していたようだ

欧州での販売台数が少なかったのには、いくつかの理由があるようだ

2023年の欧州トヨタの累計販売・登録台数は、レクサスモデルも含めて1,173,419台を記録しました。

その中でも最も販売台数を伸ばしたのは、BセグメントSUVモデルとなるヤリスクロス(Toyota New Yaris Cross)で、次いでカローラシリーズ(New Corolla)が166,925台、そしてCセグメントSUVの新型C-HRが117,552台を記録しています。

こうして見ると、欧州市場でもSUV/クロスオーバーの売れ行きが好調であることが伺えますが、一方で新型プリウス(New Prius)の2023年の販売台数が「GR86よりも少ない」ことが明らかとなりました。

なぜニッチな市場向けとなるGR86よりも、販売台数が少なかったのでしょうか?


欧州市場ではプリウスPHEVのみの販売だったことも一つの要因

海外カーメディアCARSCOOPSの調べによると、2023年の欧州トヨタの販売実績から、GR86の年間販売台数が4,041台だったのに対し、新型プリウスは僅か2,755台のみ。

なぜこれだけの販売台数なのか?というと、実は欧州市場では、排気量2.0L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+電気モーター+リチウムイオンバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)のみの販売で、日本市場のように1.8L HEVや2.0L HEVを販売していないんですね。

そしてもう一つの理由が「納車時期」で、欧州市場向けの場合、プリウスPHEVの納車時期が2023年後半まで開始されなかったことが主な要因だと考えられ、もしかすると2024年の年間販売台数では、より多くの台数が登録されるのではないかと期待されています。

参考までに、各メーカーが公開している新車販売・登録台数は、基本的に車両登録されてから販売実績として反映されるため、2023年12月末車両登録して、2024年1月にユーザー向けに納車されたとしても、販売実績としては2023年12月に反映されることになりますので、「月を跨ぐ前に、先に登録だけさせていただいても宜しいでしょか?」と販売店スタッフから申し入れがあるのもその理由。

GR86がこれだけ販売されたのも、「販売期間が僅か2年」だったことも影響している?

一方で、2023年に4,000台以上も販売されたGR86が、これだけの台数を記録したのには理由があり、2021年に新型として登場してからの販売期間が「僅か2年」の期間限定モデルだったから。

その背景には、排ガス規制などの絡みもあって2024年以降の販売ができないというものでしたが(しかも兄弟車のスバル新型BRZは欧州で販売されなかった)、一部報道によれば2025年より、大幅改良もしくはフルモデルチェンジ級のスポーツモデルが発売される可能性があるとのことですが、これについては今のところ何ともいえないところ。

2ページ目:日本での新型プリウスの2023年新車販売・登録は?悪しきイメージはまだ払拭されていない?