EVは課題あり過ぎ…アメリカ環境団体が最も環境に優しい車にトヨタ新型プリウスPHEVを選出!→一方で環境に悪い車にピュアEVモデルがランクイン
アメリカの環境団体が公明正大に調査したランキングより、ピュアEVが必ずしも環境に適したモデルとは言い難い部分もあるようだ
非営利組織・米国エネルギー効率経済協議会(ACEEE)が、GreenerCars(グリーナーカーズ)レポートより、2024年最新版となる「最も環境に優れた車/最も環境に悪い車」をランキング形式にて公開しています。
しかも今回のランキングで一番の驚きだったのは、最も環境に優しい(クリーンな)車の中で1位なのが、ピュアEV(BEV)モデルではなくプラグインハイブリッド(PHEV)モデルだったということ。
おまけに、最も環境に悪い車ランキングにおいては、そのほとんどがガソリンモデルであるにも関わらず、何と環境に優しいと云われてきたピュアEVモデルがランクインするという矛盾も起きているようです。
一体どのようなランキングとなったのか?早速チェックしていきましょう。
そもそも環境に優しいかどうかは、どうやって評価するの?
アメリカの環境団体であるACEEEが調査した「最も環境に優しい車ランキング」を見ていく前に、そもそもどのように評価をしてランキング付けしていくのかが気になる所。。
GreenerCarsレポートによると、温室効果ガスのライフサイクル評価に基づいているそうで、各車両の「生産」「使用」「廃棄」に伴う汚染物質の排出量を基準にしているとのこと。
燃費のみに依存して車両コンディションと環境への影響を評価する他の評価形式とは異なり、ACEEEでは、すべての車両をその全体的な影響でスコア付けしているとのことで、ガソリン車と電気自動車を比較する最も効果的な方法であると語っています。
そして、車両のエンジンで燃焼する燃料からの排出量を評価することに加えて、車両が使用する電気によって生成される排出量や、バッテリー用の鉱物の採掘および加工時に生成される排出量、車両および車両部品の製造からの排出量も評価。
ACEEEはこれを「グリーンスコア」と称して、モデルごとに生成され、車両がどの程度クリーンであるかを点数として評価するために使用していますが、一体どんなランキングになっているのか楽しみ。
最も環境に優しい車で1位を獲得したのはトヨタ新型プリウスPHEV
早速、最も環境に優しい車ランキングを見ていきましょう。
【最も環境に優しい車のグリーンスコアランキング】
- トヨタ・プリウスプライムSE(PHEV)・・・71点
- レクサスRZ300e(BEV)・・・67点
- ミニクーパーSE(BEV)・・・67点
- 日産リーフ(BEV)・・・66点
- トヨタbZ4X(BEV)・・・66点
- トヨタRAV4プライム(PHEV)・・・64点
- ヒョンデ・エラントラブルー(HEV)・・・64点
- ヒョンデ・コナエレクトリック(BEV)・・・63点
- トヨタ・カムリLE(HEV)・・・63点
- 起亜EV6(BEV)・・・63点
- トヨタ・カローラ(HEV)・・・62点
- ヒョンデ・アイオニック5(BEV)・・・62点
以上の通り、何と最も環境に優しく、効率の高いモデルはトヨタ新型プリウスPHEVで「71点」というハイスコアを記録しました。
プリウスPHEVはバランスに優れているようだ
この結果についてACEEEは、単に電気(EV)で走るだけでは車がクリーンであることを保証するのに十分ではなく、車体重量やバッテリーのサイズと重さ、全体的な効率も重要とのこと。
車体重量が3,000kg以上もあるようなピュアEVともなると、同じサイズのガソリン車よりは優れているかもしれませんが、プリウスPHEVの総合的なバランスには到底敵うはずもなく、「ピュアEVが最も環境に優れている」という常識は、この時点で打ち砕かれることに。
2ページ目:最も環境に悪い車ランキングで、ワースト上位にランクインした車は?何とピュアEVモデルもランクインする異常事態に?!