EVはこのまま数奇な運命をたどるのか…この1年間でテスラの中古車相場は「約29%」も下落!過剰なテスラの新車値下げラッシュがEVの中古相場を崩壊させている?
良くも悪くもテスラは様々な状況の渦中にいる
自動車関連の調査・ランキングを掲載しているiSeeCarsが、この1年間で最も値下がり幅が大きい自動車ブランドや具体的な車種をランキング形式にて公開。
同社は、2023年2月~2024年2月に販売された180万台以上の中古車(製造後1年から5年)を調査対象とし、その結果として「中古車価格は全般的に緩やかではあるが、ピュアEVの中古車価格は大幅に下落した」と説明しています。
そのなかでも、アメリカの電気自動車メーカー・テスラは、全般的に中古車相場の値下がりが酷いとのことで、こうしたランキング結果を見ると「まだまだ自分にEVは早いな…」とか「リセール面を考慮すると、ピュアEVを選択肢に含めるのは難しいな…」と思う方も多いかもしれません。
具体的にどれほどの値下がり幅なのか?ブランド別や車種別も含めてチェックしていきましょう。
前年比で最も中古車相場が下落したのはシボレー・ボルトEV
まずは、この1年間で車種別による中古車相場が最も下落したモデルをランキングにて見ていきましょう。
【前年比で最も価値が下落した車ランキング】
- シボレー・ボルトEV・・・値下がり幅-30.40%
- 日産リーフ・・・値下がり幅-29.10%
- 起亜ニロEV・・・値下がり幅-27.10%
- ヒョンデ・コナEV・・・値下がり幅-24.70%
- テスラ・モデルX・・・値下がり幅-24.60%
- テスラ・モデル3・・・値下がり幅-24.10%
- テスラ・モデルS・・・値下がり幅-20.50%
- アルファロメオ・ステルヴィオ・・・値下がり幅-16.00%
- ジャガーE-PACE・・・値下がり幅-14.60%
- メルセデスベンツCLSクラス・・・値下がり幅-14.60%
以上の通り、最も下落幅が大きかったのはシボレー・ボルト。
何と下落幅は唯一の30%台に到達しており、中古車市場の平均価格は17,981ドル(日本円に換算して265万円)となっています。
ボルトEVがここまで下落した理由については明かされていないものの、以前何かと話題になった、韓国LGから供給されているバッテリーに2つの製造上の欠陥が見つかったことで、潜在的な火災発生のリスクが生じ、結果的に70万台を超える大規模リコール → 所有することは極めて危険として無期限の販売停止を余儀なくされたことが、相場を大幅に下落させた要因の一つかもしれませんね(要はどんなに値下がりしたとしても所有したくないモデルということなのかも…)。
ガソリンモデルでリセールの悪いモデルよりも、ピュアEVの方が更にリセールは悪いという捉え方も
ワースト2位は、日本市場でもラインナップされている日産リーフで、5位~6位はテスラ・モデルX/モデル3/モデルSと立て続けにランクインし、リセール率が低いことでも有名なアルファロメオ・ステルヴィオ(Alfa Romeo Stelvio)や、メルセデスベンツCLSクラスよりも値下がり幅が大きいことが確認できます。