トヨタ新型プリウスの電気式リアドアハンドルのリコールはかなり深刻?→リコール予約を「無視」し続けるユーザーも…2024年5月10日時点での最新工場出荷目途も

リコール順の後回しは何も問題ないそうだが、リコール対応を無視・拒否するのは販売店側も困っている模様

前回のブログにて、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius)の電気式リアドアハンドルに構造的な欠陥があるとして、恒久対策ではなく一時的な対策として「電気式リアドアハンドルのヒューズを抜く」というリコールが届け出されています。

これについて、前回のブログでもお伝えした通り、私はできるだけ電気式リアドアハンドルを活用したいため、リコール作業は可能な限り最後に回していただくようお願いし、その対応に関してはディーラー側も何も問題ないとして対応していただいています(いつもありがとうございます)。

ただその一方で、今回の応急的な処置を受けたくない?として、販売店側からの対応を完全無視 or 拒否し、「作業順の後回し」どころか、販売店からの電話に全く出ようとしないお客さんもいるそうです。


おそらくはリコールでヒューズを抜かれて「カタい」物理スイッチを押したくないのだと思われる

ちなみに今回の不具合内容としては、後席用の電気式ドアハンドルの開スイッチの防水性能が不十分なため、洗車等で多量の水がかかるとスイッチ内部に浸入することがあるために、そのままの状態で使用を続けると、スイッチ内部の回路が短絡して作動し、最悪の場合、走行中に後席ドアが開くおそれがあるとしてリコールを届け出ています。

改善措置としては、全車両、後席ドアハンドルの開スイッチを対策品と交換することになっていますが、対策品の準備が整うまで時間がかかるため、暫定的にヒューズを取外して開スイッチの作動を停止し、ドア開を手動操作に限定。

つまり、この暫定措置により物理スイッチ(もしくはバッテリー上がりなどに対応した緊急用スイッチ)を押して後席ドアを開けるというものですが、この物理スイッチがあまりにもカタ過ぎるために、多くの方が「ヒューズを外す」ことを拒否しているそうで、できるだけ手動スイッチを使わないためにリコール作業の順番を後回しにしている方も多いとのこと。

私がお世話になっているトヨタディーラーでも「リコールの後回し希望者」は多く、私もできるだけ手動スイッチは使いたくないので後回しにして頂いていますが、これも単なる時間稼ぎにしかならないため、何れはヒューズを抜かれてしまうことに。

ただその一方で、先程紹介した通り、ヒューズを抜かれるのがイヤでトヨタディーラーや担当スタッフからの電話に一切出ない方も多いそうで、販売店側も対応に苦慮しているそうです。

新型プリウスを購入したユーザーの多くが20代~40代と意外に若め

今回の取材に絡めて、個人的にちょっと気になっていたのがプリウスのオーナー層。

先代50系以前だと、50代以上が乗っているイメージの強かったプリウスですが、新型60系になってからは、スポーティでクーペライクなボディスタイルが採用され、おまけに全高も低くなって更に乗降りしづらくなったことも影響してなのか、20代~40代のオーナーが圧倒的に多いとのこと。

おそらくトヨタメーカー側も、先代モデルの事故やトラブルによる悪しきイメージ払しょくのため、敢えて若者が好みそうなデザインにシフトし、更に購入層を若返らせることで、プリウスのイメージを大きく変化させる狙いがあったのではないかと考えられます。

実際にプリウスの購入を検討していた50代以上の男女もいらっしゃったそうですが、実際に実車を見ては、試乗の段階から「低めの車高」や「低めのシートポジション」に苦戦したため、「とてもじゃないが乗れない」として、その場で検討候補から除外する方も少なくはなかったそうです。

ある意味で年齢層高めのユーザーからすると、敷居の高い車にはなってしまいましたが、トヨタもそれだけの覚悟を持って生み出した車ではあるものの、まさか予期せぬ形で大規模なリコールが届け出されるとは…

リコールに協力的なのも20代~40代と若めの層?

果たしていつ頃に対策品が完成し、各販売店に供給されるのかは不明ですが、それまでは一部のお客さんがギリギリまで拒否してしまう可能性も考えられそう。

ちなみに、私がお世話になっているトヨタディーラーでは、電話に出なかったり、リコールを拒否するお客さんのほとんどが50代~60代の高い年齢層で、一方の20代~40代はリコール対応にはとても協力的で助かっているそうです。

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