ホンダ新型WR-Vが納車されて2か月以上経過してのおススメ度は?トレンドや快適装備、価格帯よりも「スポーツカーのような趣味性」を求めた車なのかもしれない?

新型WR-Vは実は「評価しづらい車」でもある

2024年4月に私に納車されて、もうすぐ3か月が経過しようとしているホンダ新型WR-V Z+グレード[2WD]。

今回は、本モデルを普段使いしてみた上でのおススメ度を紹介していきたいと思います。

WR-Vは、ヴェゼル(Honda New VEZEL)のガソリンG[2WD]の置き換えモデルという立ち位置で、ホンダのエントリーコンパクトSUVという立ち位置でもありますが、本当にその立ち位置に見合うモデルなのかどうかも考えていきたいところ。

なお個人的には、ヴェゼルの置き換えモデルという立ち位置では考えておらず、あくまでも「趣味性の高い車」という認識で考えています。

なぜそのように考えているのかも見ていきたいと思います。


WR-Vは決して安価な価格帯ではない

まずは、多くの方が気になるであろうWR-Vの価格帯について。

これはグレードによりけりだとは思いますが、私が購入・所有しているZ+グレードは、車両本体価格が2,489,300円(税込み)でありながらも、メーカーオプションはボディカラー代のみ、ディーラーオプションと諸費用も足し合わせると総額にして約330万円にもなります。

ディーラーオプションに関しては、ナビゲーションディスプレイやドライブレコーダーなどが搭載されていない分、どうしても負担が大きくなってしまうのですが、それでもBセグメントSUVで総額 約330万円は個人的に高額に思う所。

ヴェゼルの置き換えモデルと思えないポイントは「ヴェゼルにある装備が無い」

そして安価な価格帯と思えない部分のもう一つが「ヴェゼル・ガソリンGにある装備が、WR-Vには無い」ということ。

具体的にはやはり「電動パーキングブレーキ[EPB]+オートブレーキホールド[ABH]」が筆頭だと思うのですが、WR-Vでは手引き式のハンドブレーキが標準装備され、これに合わせてドライビングサポートHonda SENSINGにおいても、アダプティブクルーズコントロール[ACC]は渋滞追従機能が搭載されていません。

あとは、WR-Vの上位グレードZ+といえども、結局はヴェゼル・ガソリンG[2WD]の置き換えという立ち位置になるため、ブラインドスポットインフォメーション[BSI]や後退出庫サポート、マルチビューカメラ、アダプティブドライビングビーム[ADB]、アクティブコーナリングライト[ACL]も搭載されていません。

個人的には「ホンダなりの配慮」と見ている

これはある意味で、WR-Vとヴェゼルを差別化するための大きな要素であり、一部のユーザーのことを配慮したホンダの隠れた努力や覚悟とも捉えているのですが、一方で快適性とコスパのバランスを求めるユーザーの多くは「それはただのコストカットでホンダの怠慢しょ」とか「ヴェゼルの置き換えなら、なぜその装備を省くの?どう見てもコスパ悪いでしょ」と捉える方も多いかもしれません。

昨今の新型車の多くは、EPB+ABH搭載車が増え、更に安全装備も当たり前のようにボリュームアップして標準装備されているため、ヴェゼルに比べて安全装備も少ないWR-Vは、どうしても対象の候補から外れてしまいがち。

装備面などを見ると、WR-Vは趣味性の高い車なのかもしれない

そういった意味では、WR-Vのおススメ度は決して高いものではなく、手引き式ハンドブレーキの方が「操作している感がある」とか「安全装備は、むしろ少ない方が変な介入が無くて安心して走れる」など、どちらかというと「トレンドや快適装備が多い方が良い」という方向性に流されず、デザイン性と(スポーツカーで見られるような)趣味性に富んだ車という側面の方が大きいのかもしれません。

2ページ目:WR-Vが発売前から注目が高かったのは「運やタイミングが良かった」のかも?