ジャガーの迷走が停まらない!一部の市場で「EV移行のため新車を1年間販売停止」。BMWがシートヒーターに続きアダプティブサスペンションもサブスク化
(続き)BMWはシートヒーターのサブスク炎上で何を学んだのだろうか…
以前、シートヒーターなどの快適機能を標準装備にしながら、サブスクリプションサービス限定にしたことで大炎上したBMWが、今度はアダプティブサスペンションをサブスク限定にしたとして再び炎上しています。
このサービスは全世界で適用されるわけではなく、BMWスロベニアが月額30ユーロ(日本円換算で約5,000円)でMアダプティブサスペンションを、サブスクリプションとして提供しているというもの。
なおこの機能とサービスについて、海外カーメディアmotor1.comが実際にBMWの広報担当に問合せしたところ、以下の回答が得られたそうです。
アダプティブサスペンションは、アメリカのコネクテッドドライブストアで入手可能ですが、サブスクリプションは「必須」ではありません。
メーカーオプションとして引き続き利用可能ですが、ストアを通じて、当初オプションではなかった特定の車にも追加できます。
顧客は1か月間無料で試用することができ、気に入った場合は月間または年間のサブスクリプションを選択するか、1回限りの500ドル(日本円換算で約7.4万円)の料金で直接購入することができます(つまりは永久に使用可能)。
明確に述べれば、この機能を使用するために月額サブスクリプションは「必須」ではありません。
やっていることはサブスクではなく、アンロック商法ではなかろうか…
つまり、 Mアダプティブサスペンションがオプションとして装備されているBMWを購入すれば、すでに装備されていることになるわけですが、装備のコストはすでに車両価格に含まれているため、オプションボックスをチェックすると、ソフトウェアのロックが解除されて使用できるようになるというもの(つまりはアンロック商法)。
少々わかりづらい部分はありますが、日産でいえば新型セレナe-POWERルキシオン(Nissan New Serena e-POWER LUXION, C28)に標準装備されるハンズオフ機能のプロパイロット2.0に近い内容なのかも。
このプロパイロット2.0も、車両登録されてから約1か月は無料にて使用することが可能ですが(実際は約半年利用できたが…)、Nissan CONNECTナビとの連携により、高精度地図として定期的に地図を更新しなければならないため、プロパイロット2.0×Nissan CONNECTサービスとして年会費25,520円(税込み)を支払う必要があるんですね。
※支払わなければプロパイロット1.0にダウングレード
日産の場合は、高精度ナビを更新・維持するためのサービス料として年会費を請求している
ただこの年会費に関しては、上述の通り「ナビを常に最新にしなければならない」という高度なサービスが含まれるため、それを維持するために年会費2.5万円を支払うのであれば納得できるところ。
もちろん、高速道路を頻繁的に利用する人からすれば需要はあるものの、そこまで高速道路を利用しない方からすると割高に感じられるサービスなので、強制ではなく任意設定にしているところは、今回のBMWのサブスクに近いものが感じられるものの、日産はその点をしっかりと考慮しているように感じられます。
BMWのサブスクは決して気分のイイものではない
少し話は逸れてしまいましたが、先ほどのBMWのサブスクに戻ると、Mアダプティブサスペンションは、ほとんどのパフォーマンス重視のモデルでは標準装備されているものの、ベースの3シリーズでは1,050ドルのダイナミック・ハンドリングパッケージの一部として販売。
同じパッケージでは、ベースの4シリーズで1,500ドル、Z4では2,450ドル、そしてSUVモデルだとX1のMスポーツ・パッケージで2,000ドル、X2では2,500ドル、X5では2,750ドルのオプション費用を支払う必要があるわけですが、先ほどの通り「既に装備されている機能」を、無理やりオンライン/サブスクで利用できるようにするのは、決して気持ちの良いものではなく、あまりユーザーに寄り添ったサービスではないように思うのが正直な意見です。
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Reference:Autocar, motor1.com