これって誰得?(比)三菱「パジェロスポーツ」がマイナーチェンジにより四輪駆動(4WD)を廃止。なぜパジェロの個性を消してしまったのか?

2020-05-27

~三菱に限らず、四輪駆動モデルが徐々に淘汰されていく恐れもある?~

フィリピン市場にて販売されている三菱のスポーツSUVモデル「モンテロスポーツ(別名:パジェロスポーツ)」が、今回のマイナーチェンジにより四輪駆動(AWD)グレードを完全廃止することが明らかとなりました。

2016年より新世代「モンテロスポーツ」として登場したこのモデルですが、最新のダイナミックシールドグリルや新デザインホイール、フロント・リヤバンパーの改良、そしてパワーテールゲートやデジタルメータ(上位グレードのみ)等の設定により、アグレッシブ且つ実用性と先進性を持たせた一台として高い人気を得てきました。


~環境法規制の壁を乗り越えることは簡単なものではない~

特にその中でも、三菱の得意とする四輪駆動(AWD)は非常に性能が高く、オフロードにおいては力強い走りを発揮することもあって、幅広い層からも愛され根強い人気を得てきました。
そんな大人気SUVモデルが、今回のマイナーチェンジによりAWDグレードと6速MTグレードを完全廃止し、GT2WD(8AT)とGLS2WD(8AT)の2グレードのみをラインナップすることを正式発表しました。

AWDグレードが廃止された理由としては、車体重量が2WDモデルに比べて約45kg程増量(新機能の追加やプロペラシャフト、車軸等も含む)してしまうことで、同国の環境規制に対応できなくなったというのが主な理由だそうです。

こういった理由に限らずルノー傘下に入ったことで資金不足が影響して基礎研究ができない環境にある?といった噂もあるそうですが、そもそも大人気モデルといっても、フィリピン市場での「モンテロスポーツ」の全体シェアは2WDモデルが90%、残りが4WDという割合でもあるので、敢えてAWDグレードの販売を継続しなくてもそこまで大きな影響を受けないのが正直なところなのかもしれませんね。

ただ、それでも一部ユーザーの要望にも応えてきたのが三菱の強みでもあったので、そういった意味では三菱の個性が一つ死んでしまったと言ってもおかしくは無いと思っています。

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Reference:AutoIndustriya.com