(米)マツダ「CX-5」に3.5万台超えの大量リコール。LEDデイタイムランニングライト(DRL)がマツダ仕様に適合せず点灯しない恐れアリ→最悪事故の恐れも

2020-05-27

~デイタイムランニングライト用のガスケットがマツダ規格に準拠していない→LED点灯せず~

マツダの主要ミドルサイズSUV「CX-5」の1車種・35,000台以上を対象に大量リコール。

これは日本国内ではなく、アメリカ市場のモデルを対象にしたリコールとなっていますが、National Highway Traffic Safety Administration(NHTSA)の通知によると、「CX-5」に使用されるワイヤーハーネスをLEDモジュールにシーリングする際、ガスケットがマツダ仕様に合わせて製造されていないものが使用されているとして、ガスケットが時間経過によって劣化すると、ガスケットから硫黄を放出し、LED制御回路を腐食させる恐れがあるとのこと。


~既に不具合は発生しており、顧客からの不満も爆発~

これにより、LEDデイタイムランニングライトが常時点灯せずにチラついたり、完全に点灯せずに消灯→故障する恐れがあるだけでなく、少し暗くなった際にデイタイムランニングライトが点灯せず、歩行者と接触事故を引き起こす原因にもなることからリコールを発令しています。

なおリコールの対象となるモデルは、2016年に製造された「CX-5」のみ36,761台が対象となっているものの、現時点ではこうした問題による事故が発生した車両はないとのこと(市場からの情報により発覚)。

そして今回のリコール問題は、以前からマツダオーナーから指摘を受けていたそうで、ライトアセンブリを交換するだけで片側約60,000円の出費となっていたそうです。
今回は全て無償での交換となりますが、既に有償にて交換を実施している車両に関しての対応はわからないものの、おそらくは有償修理した際の代金を返金するのではないかと予想されます。

~日本市場でも既に同様のリコールを届け出済み~

なお日本市場においても同様のリコールが発令。計26,818台を対象とした大量リコールがありましたね。
リコール内容としては、上記のものと同じでLEDヘッドランプにおいて、配線コネクタ用ガスケットの材質が不適切なため、ガスケットから発生する硫黄成分によりLED回路が腐食することがあるとのこと。
そのため、腐食が進行して回路が断線すると、車幅灯や補助灯が点灯しなくなるおそれがあるとしてリコールを発令しています。

対象モデルをしっかりとチェックしていこう!

なお、気になる対象モデルは以下の通り。
これによる事故は無いものの、既に196件の不具合が発生しており、市場からの情報により明らかになったそうです。

【リコール対象モデル一覧】
[対象型式/対象車台番号/製作期間/対象者台数]

[CX-5]
・LDA-KE2AW/KE2AW-200004~KE2AW-209849/平成 26 年 11 月 27 日~平成 27 年 12 月 7 日/9,716台

・LDA-KE2FW/KE2FW-200003~KE2FW-212555/平成 26 年 11 月 27 日~平成 27 年 12 月 7 日/12,407台

・DBA-KEEFW/KEEFW-200003~KEEFW-202918/平成 26 年 11 月 27 日~平成 27 年 12 月 7 日/2,916台

・DBA-KE5AW/KE5AW-200003~KE5AW-201015/平成 26 年 11 月 27 日~平成 27 年 12 月 7 日/1,013台

・DBA-KE5FW/KE5FW-200003~KE5FW-200768/平成 26 年 11 月 27 日~平成 27 年 12 月 7 日/766台

改善措置としては、全車両、ヘッドランプを点検し、異常がある場合はヘッドランプを対策品に交換。点検の結果、異常が無い場合は、ガスケットを対策品に交換するとともにヘッドランプ内に脱硫材を張り付けるリコール作業を実施するとのことです。

Reference:CARSCOOPS