突っ込みどころ満載の中国メーカ・FAW「Senya R9」。フロントはマツダ似、リヤバッジにはまさかの漢字表記

2020-05-26

今月末より中国・北京オートショー2018にて出展予定となっている中国メーカ・FAW(First Auto Works)の中型SUV「Senya R9」が世界初公開される模様。
今回公開される予定の「Senya R9」は、これまでFAWが発表してきたモデルの中で最上位グレードとなり、光沢あるフロントグリルを搭載した高級のあるSUVモデルとなっていますが、若干フロントフェイスのデザインがマツダっぽい印象を受けたり…


「Senya R9」のインテリアは、FAWの「Senyaシリーズ」最高峰の高品質とのことで、幅広いセンタートンネルや大型セミフリースタンディングタッチスクリーン、スポーティなステアリングホイール等、中国メーカとしてはかなり頑張ったインテリア品質。

過去に上位グレードの「Senya R7」が発表されましたが、今回はそれよりも更にアップグレードされたモデルで、FAWのフラッグシップモデルとして登場する予定となっています。

再度外観に戻ってみると、フロントのドアハンドルを介してリヤライトに向かってフラットな配置で、ボディも非常に引き締まったまるで筋肉質のあるスタイリッシュさ。
リヤマフラはシルバーメッキにより光沢感を演出したマフラカッタを採用しています。
パワートレインは、排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載し、最高出力150hp、最大トルク215Nmを発揮とフラッグシップSUVの割には非常に非力。トランスミッションは5速MT又は6速ATの何れかから選択が可能となっており、駆動方式は前輪駆動(FF)のみ提供されます。

ちなみにこちらは「Senya R9」のリヤバッジ。
「Senya」は中国表記で「森雅」となりますが、なぜ英語ではなく漢字に変換されたのかは一切不明(恐らくフラッグシップモデルとして特別な表記にしたかったのだと推測)。
ある意味漢字表記のバッジが貼付された車両というのは初めてかもしれませんが、色んな意味で注目を集めそうな一台ではありそうですね。

Reference:CarNesChina.com

中国のパクリ技術はとんでもなかった?!
関連記事:中国メーカ・Zotye恐ろしや。ポルシェやBMWに引続き、今度はマツダ「CX-4」をパクる(2018/1/30投稿)

以前、ポルシェ「マカン」のデザインを丸パクリした中国メーカ・Zotyeに関する記事をアップしましたが、今回そのパクりメーカであるZotyeが、またもや新たなブランドの車両デザイン(コードネームは「MA501」とのことですが、”MA”はMazdaを意識?)をパクるという暴挙に。
それは、国産メーカであるマツダで、車両は中国市場向けに販売のクロスオーバーモデル「CX-4」がターゲットとなっています。

こちらが中国専用モデルとなる「CX-4」ですが、SUVモデルというよりはどちらかというとクロスオーバーとステーションワゴンを足して2で割ったようなモデルで、「CX-3」よりは大振りといった印象。
マツダと言えば、1979年にアメリカの自動車メーカ・フォードと資本提携を組み、フォード側が出資比率の関係で2015年までに所有する全てのマツダ株式を売却する等して、30年以上続いたマツダとの資本提携は解消されましたが、そのフォードが今度は中国メーカ・Zotyeと資本提携を組むこととなり、これによるマツダ技術の踏襲が行われているのかは不明ですが、ちょっとこれはさすがに酷似していると言いますか…完全なるパクリですね、はい。

それでは早速サイドデザインを比較していきましょう。
こちらはマツダ「CX-4」。
全体的なスタイリングとしては、非常に滑らかで、フロントノーズやホイールベースが若干長めといったところでしょうか。

こちらは、Zotye「MA501」のサイドデザイン。
フロントエンドのラインやフロントフードの出っ張り、そしてヘッドライト等はとにかくマツダデザインをそのまま取り入れています。
全体的なスタイリングはもちろんですが、ホイールアーチの形状、ミラー形状、ウィンドウシールド、ブラックAピラー、サイドの折り目、ドアハンドル等、とにかく全てがそのまんまコピー。

Aピラーからミラーまでの距離や、給油口の位置・形状、シャークフィンの位置と形状、リヤスポイラー、リヤテールの形状、ブラックのBピラー等、Zotyeのオリジナル感ゼロの完全クローンモデルといったところでしょうか。
さりげなくホイールデザインをクールにしたり、キャリパカバーをレッドにすることで差別化を図っているところは憤慨するものがあります。

こちらはマツダ「CX-4」のリヤデザイン。
クロスオーバーのようにこんもりとしたサイズ感はありますが、どことなくハッチバックのようにも見えます。

さてこちらはZotye「MA501」。
もはやそのまんまじゃないか!と言わんばかりのトレースっぷり。
コスト意識を持って金属パーツを流用しないところは褒めるべきかどうか…。リヤウィンドウの形状はもちろんですが、リヤドア形状、リヤテールランプはそのまんま。
唯一異なるとすればリヤマフラぐらいでしょうか。悲しいかなチープ感が丸だしとなっています。
余談ではありますが、各車両のサイズは以下の通りで、ほぼ一緒という…

マツダ「CX-4」…全長4,633mm×全幅1,840mm×全高1,535mm、ホイールベース2,700mm
Zotye「MA501」…全長4,680mm×全幅1,868mm×全高1,625mm、ホイールベース2,720mm

ちなみに、Zotye「MA501」は、新たにTraumブランドの下で販売される予定となっていますが、2018年後半に中国市場のみでの販売がスタートとなります。
パワートレインは、排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載し、最高出力150hpを発揮するとのこと。