ホンダ「オデッセイ」の販売不振はトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」の存在があるからと報道。そもそも比較する車種や考え方が間違っているのに、それでも比較する理由とは?

2020-05-27

~あえて「アルヴェル」を比較対象に持ってきたのはWebベストカーならではの理由だと考えている~

自動車情報誌ベストカーにて、「【オデッセイの敗因は?】なぜアルファード&ヴェルファイアに勝てないのか?」という何とも興味深い見出しを発見。

おそらくこの記事を読まれた方のほとんどが「アルヴェルとオデッセイを比較すること自体間違ってない?」というのがほとんどでしょうし、パッと見ではボディサイズやデザイン性、それによるターゲット層も異なってくることは何となく予想できるのですが、それでも、どうしてホンダ「オデッセイ」とトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」を比較する必要性があったのかを考えてみたいと思います。


~「アルファード/ヴェルファイア」はモロにネット検索に反映される~

まず第一に考えられるのは販売台数。
ホンダ「オデッセイ」の月別販売台数は、2019年1月で1,335台、2月以降は徐々にその販売台数も少なくなり、2019年10月では僅か740台と1月の半分程しか売れていません。

これに対してトヨタ「アルファード」は、2019年1月で5,908台と非常に安定した推移で販売を継続しており、2019年10月は5,130台という台数に。
1月と10月の販売台数の減少幅については、「オデッセイ」と同等レベルではありますが、それでも人気度やブランディング、そしてステータスといったところでは圧倒的に「アルファード(ヴェルファイア)」が上だと思いますし、これらを比較すること自体ちょっとおかしいようにも思えます。

こうした圧倒的な台数差がありながらも、敢えて「アルファード/ヴェルファイア」を比較対象に挙げた理由としては、おそらくはビッグワードの検索ヒットを狙うためではないかと推測。
ホンダ「オデッセイ」だけでは記事のインパクトとしては非常に低いと考え、敢えて「アルヴェル」のブランディング力を借りることで検索数や閲覧数を稼ぐことや、ちょっとズレた視点をさらけ出すことで「その比較間違っていない?」とわざと引き寄せ、アクセス増加につなげるという思惑があったのではないかと勝手に考えています(いわゆる炎上商法に近いものがある)。

~敢えて突っ込みどころを与えるのも記事の魅力のポイント~

あともう一つは各車のメリットの取り上げ方。
ベストカーでは、各車の中で居住性が勝るものはホンダ「オデッセイ」と断言していますが、そもそもこの居住性は「実際に車に乗って比較したものなのか」「単なる画像とデータだけの情報で総合した結果を表したものなのか」というのが明確になっていません。

決して「オデッセイ」を批判するわけではないのですが、3車ともに試乗し、さらに後席にて長時間乗ったことがある私からすれば、圧倒的に居住性や快適性は「アルファード/ヴェルファイア」が上ですし、ラグジュアリー感も十分勝っていると思います。

「オデッセイ」はどちらかというとスポーティ性が高いため、若干カタメな印象を受けますが、ファミリー向けに利用する分には全く問題ない個体ですし、特に小さい子どもを乗せる上では非常に最適ではないかと考えています(ベストカーは全て大人を前提にしている)。

~一つの記事に長時間滞在させている~

最後に「ホンダの販売店はN-BOXやフリードで手一杯」という見出しが記載されていましたが、これは正直今回のタイトルとは全く関係ないところですね。
しかも、他の見出しの文章量と比べて、最も関係ない部分が圧倒的な文章量を占めていますし、この内容が「オデッセイ」の販売不振につながるともちょっと理解するには難しいですし、何よりも「アルヴェル」がミニバン市場を独占しているのは、そもそもLサイズミニバンというカテゴリで、ほとんど競合がいないからというのが一つの答えだと考えています。

こうした関係ない部分もユーザーに読ませることで一つの記事に滞在させる時間を長くするというのも、このページにアクセス誘導するための一つにある、比較対象の「アルファード/ヴェルファイア」というビッグワードがあるのだと考えています。

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Reference:ベストカー