日産がフルモデルチェンジ版・新型GT-R R36について言及「既に次期型に向けて開発は進めている」「官能的なスポーツカーを求めるのであれば、電動化(HEV)は難しい」

なお日本仕様の現行GT-R R35と新型フェアレディZ(RZ34)は既に受注停止状態

日産のハイパフォーマンススポーツモデルとしてラインナップされていたGT-R R35とビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z, RZ34)。

日産を代表するスポーツ&アイコンモデルでありながらも2022年8月下旬時点で両車ともに受注並びに販売を一旦停止している状態ですが、この中で注目されているのがフルモデルチェンジ版・新型GT-R R36の存在。

このモデルに関して、海外カーメディアDriveが日産のGT-Rブランドアンバサダーを務める田村宏志 氏に対してインタビューし、新たなヒントを獲得したと報じています。

ちなみに現行GT-R R35に関しては、2022年10月からの法規制強化により、一旦生産終了となりますが、その後の一部改良モデル(法規対応版)や特別仕様車に関する具体的な情報は無いものの、自動車系YouTuberでお馴染みE-CarLife with 五味やすたかチャンネル(以下9分55秒あたり)では、「2023年モデルの新型GT-R R35」を示唆するようなコメントを残しているところも気になるポイントです。

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日産が6代目として販売スタートしたR35は、かれこれ15年もFMCしていない

日産が最近まで販売してきたGT-R R35ですが、このモデルは2007年に6代目として発表・発売され、それまでのスカイラインGT-R Rシリーズとは全くの無関係なモデルではあるものの、一応スカイラインGT-Rの後継車種という形で展開されました。

そんなR35も度重なるマイナーチェンジや一部改良、特別仕様車などの追加、そして更なるハイパフォーマンスグレードのNismoを展開するなど、GT-Rファンを沸かせてきましたが、2021年に登場したスペシャル限定モデルNISMO Special EditionやT-Spec(Premium edition版/Track edition engineered by NISMO版)を最後に、2022年9月末をもって生産を一旦終了する予定となっています。

次期R36のピュアEV化はフェイク

そして今回のオーストラリアカーメディアであるDriveと田村宏志 氏のインタビューにより、次期GT-R R36に関する計画・展開についてチェックしてみると、どうやら「ピュアEV(オール電動化)」といった噂に関しては「全くの嘘」だと説明していて、内燃機関を搭載したモデルとして展開する可能性があることを示唆していますが、その一方でハイブリッド(マイルドハイブリッドやPHEVも含む)に関しては何とも判断が難しい状況にあるようです。

via:Spyder7

ただその一方で気になるのが、「そもそも次期GT-R R36の開発は進められているのか?」という疑問だと思いますが、田村 氏によれば「次期GT-Rの開発とは直接的なかかわりは無いものの、2018年頃より既に新しい開発陣に託している」とのことから、少なからずR36に向けて動き出していることは確かなようです。

日産は以前に「GT-R R35のプラットフォームは20年は通用する」とも回答

但しその一方で、2019年の海外カーメディアMotoringが報じた日産の田村 氏へのインタビュー内容としては、「次期GT-R R36が登場するのは早くとも2027年頃であり、R35のプラットフォームは20年は大きな変更を加えずとも通用する」と語っていることから、開発は進められている可能性はあるが、この2~3年以内に登場するとも言い難く、やはり次期GT-Rの開発コンセプトやパフォーマンス、そして環境法規制に向けて配慮など、誰もが求めるスポーツカーだからこそ様々な要因をクリアしていくためには時間やコストもかかることを意味しているのかもしれません。

またその一方で、次期R36にもR35をベースとした改良型プラットフォームを採用する可能性があるとも捉えることもできそう。

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