こんなことがあった。幼稚園バスに3歳児が閉じ込められ放置死した事件について、自分の子供にも車の脱出(SOS)方法を教えてみる→既に学校内の友達同士で情報共有していた件

今回の通園バス内での放置死は決して他人事ではなく、いつ自分の子供に同じ被害が起きてもおかしくはない

2022年9月5日、静岡県牧之原市にある認定こども園「川崎幼稚園」に通う河本千奈ちゃんが、僅か3歳という年齢でこの世を去った。

これは通園バスの車内に約5時間も取り残されたことにより、バスから脱出することができず、脱水症状を起こし意識不明の重体で発見されるも、搬送先の病院にて死亡が確認されました。

その後、今回の事件について川崎幼稚園の理事長・副園長による記者会見が行われたわけですが、まるで他人事のように会見が進められたこと、会見の合間に(マスクで顔の半分は隠されていたものの)笑顔で記者とやり取りしていたことが”色々な意味で印象的”でした。

今回の件に関しては、3歳児を助ける方法はいくらでもあったと考えるものの、それを今からどんなに掘り返しても亡くなった子供が戻ってくることはなく、今後二度と同じようなことを繰り返されないためにも、自身の子供に「もし同じような状況に立たされたとき」のことを想定して”脱出する、もしくはSOSを知らせる”方法を伝えていく必要があると考えました。


車内に取り残されたときの脱出方法やSOSは少なくとも3つ

私にも2人の子供がいますが、二人とも大型小型関係なく毎日バスに乗る機会は無いものの、習い事や学校行事などの関係でバスに乗ることもあるため、そういったときに「仮に放置されてしまった場合」のことを想定して、以下の3つの脱出方法やSOSのやり方については教えてみたんですね。

・クラクションの鳴らし方

・ハザードランプの付け方

・運転席・助手席・後席のドアロックの解錠の仕方

(・チャイルドシートのバックルの外し方)

実はこうした脱出方法については、私の子供も「知識としては習得済み」で、どうやら学校の友達同士で情報を共有し合っていて、「もしも閉じ込められるようなことがあれば、クラクションを鳴らすようにしよう」「色んなバスや別の乗り物に乗るような機会があれば、クラクション含め、ドアロックの解錠のやり方を聞いておこう」など、自ら率先して情報を仕入れようとしていたんですね。

この他にも、既にYouTubeでも車に閉じ込められた際の脱出方法・SOSに関する動画がいくつかアップロードされているため、こういった動画も子供のグループラインで共有されているのを見ると、時代の変化と共に、実はこういったニュースは大人よりも子供の方が関心が強く、危機意識・リスクマネジメントもしっかり持っているのではなかろうか?と思ったりもするんですね。

「大人から子供へ」ではなく「子供自ら」が主流になってきている

時代も変化し、「大人から子供への情報を共有する、教える」といった流れから、いつしか「子供自らが情報を入手して自身の知識・経験として次に活かしていく」という流れに変化しつつありますが、やはり今回の放置死に関しては、大人だけが「他人事」と捉えるのではなく、子供たちも、どのような形であれ「私(ボク)たちも同じような場面に立たされるかもしれない」と考えているのかもしれません。

車内に取り残されても「一人でも脱出できる」という安心感も重要に

もちろん、ただ単に情報を共有するだけでは、いざ同じような状況に立たされたときにパニックになって行動に起こせないことも考えられますから、まずは「仮に一人車内に取り残されても、車内から脱出することはできる」という安心感を与え、そこから初めて「エンジンが掛かっていなくてもクラクションが鳴らせること」、そして「クラクションの鳴らし方(実際に子供でも押せることを確認)」「ドアロックの解錠の仕方」「ハザードランプの付け方」を教えることに。

2ページ目:実際に子供にレクチャーしていくと「見落としていた部分」も?