マツダが2025年を目途にストロングハイブリッド導入へ!フルモデルチェンジ版・マツダ新型NEロードスターにもHEV搭載の可能性は高いが”アレ”は絶対に搭載しないようだ

EUの次期排ガス規制「ユーロ7」は思っていた以上に厄介

なおステージ7というのは、EUの次期排ガス規制「ユーロ7(Euro 7)」のことを指していて、2022年11月10日に発表されたばかりとなる、更に厳しい排出基準を定める規則案。

EUの排ガス規制は、これまで乗用車や小型商用車(バン)が「ユーロ6」、大型車(トラック、バス)は「ユーロVI」と別々の規則で定められていましたが、1つの規則にまとめることで、近年増加するゼロエミッション車も含め、EU域内で販売されるあらゆる車種の全ての燃料タイプの車に同じ規制を課すこととしました。

少し分かりづらいとは思いますが、これまでは二酸化炭素(CO2)排出基準を厳格化することが多かったものの、今後はタイヤやブレーキ由来の粉塵(ダスト)も規制対象となり、しかもこれらの規制が2025年から乗用車と小型商用車に、2027年からトラックとバスに適用される見通しとなっています。

タイヤやブレーキ由来の粉塵に関しては、ガソリン車やハイブリッド車に限らず、ピュアEVモデルであってもかなり厳しい規制の一つともいえ、もはや自動車メーカーだけでなくタイヤメーカーやブレーキメーカーさえも頭を悩ませる問題の一つになりそうですね。


次期NEロードスターで懸念されるのは「重さ」

こういった厳しい規制が新たに欧州で追加されるため、マツダの青山裕大 氏も「まずは排ガス規制等を満足」するためのソリューションとしてハイブリッドを目指すのだと考えられ、加えて「現時点では何らかの電動化になるため、熱狂的なファンの期待を裏切らない、将来のMX-5(NEロードスター)に最適な戦略を検討する必要があります」と語りました。

正直、NEロードスターの電動化に対する考え方は大きく賛否が分かれると思われ、何よりもロードスターの個性の一つでもある「軽さ」が失われる恐れがありますから、その軽さとトータルバランスの高さを評価していたユーザーからすると、次期モデルから「ロードスター離れ」が起きることも考えられるかもしれません。

マツダチーフデザイナー「直列6気筒エンジンを搭載したら、それはもはやロードスターではない」

ちなみにマツダのチーフデザイナーである玉谷聡 氏にもインタビューしたところ、「次期NEロードスターにはハイブリッドの可能性はあるかもしれないが、直列6気筒エンジンを搭載することはない。だってそんなエンジンを搭載してしまったら、もはやそれはロードスターではなくなるからだ」と説明し、あくまでも重量面やパワーバランスをしっかりと考慮した上で開発が進められていることは確実。

ちなみに、マツダが以前公開したVision Study Conceptと呼ばれるデザインコンセプトカーですが「次期NEロードスターではない」とコメントしていて、もしかするとマツダからロードスターとはまた別のスポーツモデルが登場する?ということも期待できるかもしれませんね。

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Reference:日刊自動車新聞①WhichCar