フルモデルチェンジ版・日産の新型セレナ(C28)の実車を見に来ていた夫婦がこんなことを言っていた「日産は良い車を作ったね。でも、高くてとても買えない」

確かに良心的な価格かと言われると難しいが、実車を見に来ていた方々のほとんどが口を揃えて「高い」と言っていた

2022年11月28日に発表・発売されたばかりとなる日産のフルモデルチェンジ版・新型セレナ(Nissan New Serena, C28)。

先行にて発売されたのはガソリンモデル[2WD]で、その後2023年初め頃にはガソリンモデル[4WD]が遅れて発売され、更に2023年春頃には排気量1.4L 直列3気筒自然吸気エンジン+シリーズハイブリッドを搭載するe-POWERモデルが最後に発売される予定となっています。

一部の日産ディーラーや大型ショッピングセンターでは先行展示が始まっている新型セレナですが、今回私も一足早く実車の内外装デザインを拝見させていただき、特に内装の先進性や各種スイッチ類の使い勝手、シートアレンジ、運転席からの見晴らしなどをインプレッションさせていただきましたが、それ以上に一番に印象に残っていたのが、実車を見に来ていたご夫婦や家族連れの方々の意見。

実車を見てから価格帯をチェックされる方がほとんどでしたが、その多くが「新型セレナは高いね」という意見が非常に多かったように感じられます。


なぜ新型セレナ(C28)を「高い」と感じたのか

ちなみに私が拝見した実車のグレードは、ガソリンモデルのノーマルボディXV[4WD]で、ボディカラーは新色となる利休-リキュウ-×スーパーブラックルーフの2トーンカラー、車両本体価格+メーカーオプション込みでの価格帯としては約402万円(税込み)からになります。

ミドルサイズ&5ナンバーミニバンでガソリンモデル[4WD]では確かに高く感じる金額ですが、三眼LEDヘッドライト+LEDポジションランプ、12.3インチフル液晶メーター+12.3インチNissan CONNECTナビゲーションディスプレイなどを装備すると、確かにそれだけの金額になるのは納得。

「充実した装備があり過ぎても高くて困る」という意見も

ただ、こういった豪華な装備内容でも、実際に実車を見に来たご夫婦や家族連れの方々からの素直な感想としては「凄く高くなりましたね」というもので、お客さんを対応していた方も新人営業マンということもあって「具体的にどういったところが高く感じますか?」と質問していたのに対し、お客さんが以下のように答えていました。

「私たちのような家族では、ミニバンにそこまで近未来的な装備は必要ない。大きな液晶メーターとか、大きなナビゲーションはとても良いものだと思うけど、使いきれる自身なんて全く無いし、最も安くできる装備があればそちらを買うかな。何でもかんでも付けられて高くなると買えない」というものでした。

SNSやYouTubeの意見だけが全てではなく、実際に実車を見た人の正直な意見・ファーストインプレッションも重要だと気付かされる

SNSやYouTubeなどの評価を見ると、今回の新型セレナ(C28)に限らず、様々な新型車にフル液晶メーターや12.3インチ以上のワイドナビゲーションディスプレイ、アンビエントライト、シートヒーター、パノラミックビューモニター(PVM)などが無いと「購入の対象にならない」とバッサリ斬るような意見などもありますが、実際に購入を検討していて、実車を見に来た方々の生の声をさりげなく聞いてみると、意外にも「先進的な装備ばかりを求めている」わけではなく、「安くできるところは安くしたい」という意見も少なくないんだなぁというのが正直な印象。

特に今回のような家族を支えるミドルサイズミニバン系は、実車を見に来た家族連れの子供さんが保育園児ほどの大きさで、後席のシートアレンジを楽しみながらゆっくりしたり、子供を乗降りさせるときの母親の姿勢(サイドステップに足を置く位置)などを見ていると、運転席周りのコックピットの先進性よりも、まずは子供を乗降りさせる際の使い勝手をメインに見ている人が多かったですし、先進的な装備面は本当に二の次という風に見られました。

確かにこういった細かなポイントは、モータージャーナリストの方々やYouTuberの方々の視点でも見ていないところですし、実車を見に来ている方々の独自の視点に注目するというのも、今後の大きな参考になるのかもしれません。

2ページ目:新型セレナ(C28)を見ての多くのお客さんの意見をまとめてみると意外な結果に?