【続報】トヨタ新型GR86でサーキット走行中にエンジンブロー→トヨタ「サーキット走行は保証対象外だ」→YouTubeにて動画拡散→トヨタが保証修理することに

良くも悪くもSNSやYouTubeは根本を覆す力を持っているようだが…

以前、YouTubeやSNSにてトヨタ新型GR86にてサーキット走行を行うも、エンジンブローが発生して自走不可 → トヨタディーラーに修理保証の件で相談 → トヨタディーラー含めトヨタUSA側が「サーキット走行は保証の対象外だから保証修理はできない」という経緯で、GR86にてサーキット走行してエンジンブローが発生した動画が拡散され大きな話題となりました。

なおトヨタ側は、今回の修理については13,000ドル(日本円に換算して約182万円)の費用を請求しているとのことですが、GR86のオーナーは今回のトヨタ側の対応に不満があるとして、上述の通りYouTubeにて動画を投稿したことに加え、訴訟問題にまで発展しました。

あれから1ヶ月も経たない2023年6月上旬、SNSやYouTubeにて動画を公開したLUNK氏が続報を追記し、何と「トヨタ側が保証修理することで合意した」と記載しています。


サーキット走行は保証対象外のはずなのに、なぜ保証修理することに?

そこで最も気になるのは、なぜトヨタは「サーキット走行は保証対象外」としていたにも関わらず、今回一転して保証修理に対応したのか?ということ。

本件について、海外カーメディアCARSCOOPSの報道によると、トヨタ側が方針を転換し、保証期間内にエンジンを交換することに同意したとのこと。

更にCARSCOOPSは、トヨタ側から声明を受け取り「車をサーキットに持ち込むことが”必ずしも保証を制限または除外するものではない”」とのことで、「すべては車両の使用方法または誤った使用方法によって対応は異なる」と説明。

つまり、今回のLUNK氏に発生したエンジンブローは、あくまで本格的なサーキット走行を行う前の準備段階で起きたものであり、例えばシフトミス(オーバーレブ等)などのあからさまなドライバー側の使い方の問題で無い限りは、例外としてサーキット走行時でも保証修理に対応するとのこと。

とはいえ、サーキット走行による保証修理を対応するという前例ができると何かとややこしいのでは…?

おそらく今回の保証修理については、YouTubeによる映像が残っていたことや、YouTubeに寄せられた様々な意見を反映させての判断だと予想するも、「サーキット走行しても修理保証してくれる」という前例ができてしまうと、今後も同様の問題・トラブルが頻繁的に発生するのではないか?と思ったり。

既にGR86でサーキット走行してエンジンブロー → トヨタディーラーに保証修理を提案するもトヨタ側が対応拒否 → SNSにて拡散されてトヨタ側が大炎上 → 一転してトヨタが保証修理を対応という前例があるために、良くも悪くもユーザーがYouTubeやSNSなどを駆使して根本的な規則を覆す力を持ってしまうんですね(拡散した本人が自分自身のことを”スーパーマン”だと思い込まないと良いのですが…)。

【2022 Toyota GR86 engine failure】

2ページ目:日本の公式ホームページでは、GRモデルにてサーキット走行を行った場合、保証対象外になることを明確にしている?