NSXへの冒涜?アキュラ(ホンダ)初代NSXに日産リーフのバッテリーとテスラの電気モーターを搭載したNSX-EVが登場!イベント会場では「こんなのNSXじゃない!」と批判の嵐
2代目NSXがハイブリッド化したときも批判的な意見が多かったな…
ホンダを代表する和製スポーツカーNSX。
市販車としては世界初となるオールアルミボディを採用した希少なスポーツモデルですが、本モデルの一番の特徴は、まるでF1のような官能的なサウンドを響かせるV型6気筒自然吸気エンジン(VTEC)。
そんな内燃機関スポーツモデルの上位に君臨するNSXですが、何とこのモデルにテスラの電気モーターと日産リーフ(Nissan Leaf)のバッテリーパックを搭載したNSX-EVと呼ばれるモデルが展示され、色んな意味で話題となっています。
海外では、レストアとモディファイをミックスしたレストモッドという独特の改造ジャンルがありますが、最近では内燃機関モデルをピュアEVに改造するといったエレクトロモッドという造語が広まっているようです。
見た目はスタンダードなNSXだが…?
こちらがアメリカのカーイベントにて大きな話題となったアキュラ(ホンダ)初代NSX。
一見してスタンダードな見た目のNSXですが、実はこのモデルにはテスラの電気モーターと日産リーフのバッテリーパックが搭載され、V型6気筒自然吸気エンジンとトランスミッションは完全に排除されています。
このユニークなモデルを所有するのは、アメリカ・カリフォルニア州レッドウッドシティ出身のジェフ・バッド氏で、ホーリー・ハイ・ボルテージ・エクスペリエンス2022というイベントにて、自身が改造したモデルを出展したことから話題となりました。
2023年のイベントでももちろん出展され、様々なNSXファンからも注目されましたが、やはりピュアEV化したことで「こんなのNSXじゃない」「ホンダへの冒涜じゃないのか?」といったアンチや批判的な声が多数で、カーイベントでの出展を嫌うユーザーもかなり多かったようです。
2022年にNSXを購入した時点で、走行距離は36万kmを突破していた
ちなみにこのモデル、オーナーであるジェフ・バッド氏によれば、2022年3月に購入したとのことで、購入時点での走行距離は既に368,540kmに到達していたとのこと。
元々このオーナーは、過走行距離のNSXを購入する予定だったそうで、本モデル購入後、今度は2014年式のテスラ・モデルS(Tesla Model S)を購入することで、NSXのエンジンをスワップしてピュアEV化する計画があったそうです。
電気モーターは、カスタムマウントにより車体中央よりも後方に取り付けられ、上の画像でも確認できる通り、電動モーターは元の内燃エンジンよりもはるかに小さいため、エンジンベイに十分なスペースが設けられていることが確認できますね。
2022年のイベントの際、NSX-EVは仮バッテリーを搭載した状態で展示していたそうですが、2023年に日産リーフより調達した”より大きなバッテリーパック”を搭載し、まともな航続距離を確保する計画を立てました。
車体重量は重くなったが、前後重量配分とパワーが改善されたようだ
これでようやく必要なパーツが揃ったNSX-EVですが、具体的なスペックは公表されていないものの、少なからずV型6気筒自然吸気エンジン搭載時よりもパフォーマンスは向上していると説明。
車体重量は、オリジナルの1,370kgよりも+181kg重くなっているそうですが、前後重量配分は50:50とバランス良くとれており、ハンドリング性能も十分満足できるものに仕上げられているそうです。
内装は至ってシンプルですが、センターシフトノブが無くなり、謎のプッシュスイッチ式シフト?のようなものが搭載されているのが確認できますね。
フルアナログメーターは変わらずですが、レッドゾーンの8,000rpmまで回したときのモーターのサウンドが気になる所ですね(疑似的なアクティブサウンドコントロールの設定は無いとか)。
High Voltage Experience 2022: The Well-Traveled Acura NSX