リヤドアハンドル問題で生産停止中となっているトヨタ新型プリウス→応急処置の内容が「ひど過ぎて」納車を拒否するお客さんも増えているようだ

ここ最近のトヨタ品質やブランドイメージは軒並み低く(悪く)なっているように感じる

2024年4月17日、国土交通省に届け出されたトヨタのフルモデルチェンジ版・新型プリウス(Toyota New Prius, 60系)のリヤドアハンドルに関する不具合。

不具合内容としては、東海理化製となる後席用アウタードアハンドルの開スイッチの防水性能が不十分なため、洗車等で多量の水がかかるとスイッチ内部に浸入することがあるというもの。

そのため、そのままの状態で使用を続けると、スイッチ内部の回路が短絡して作動し、最悪の場合、走行中に後席ドアが開くおそれがあるとしてリコールを届け出ていて、この問題に関する費用見積額は110億円といわれています。

ここ最近のトヨタのリコール内容を見ると、「なぜ販売前に気付かなかった?」といった単純な問題が多いように感じられ、いつしかトヨタ品質やブランドイメージは失墜し、SNSでは「トヨタ=不具合の多いブランド」といったイメージが定着しつつあります。


これから納車されるプリウスの応急処置の内容がお粗末すぎる

今回のリコールにより、これからユーザー向けに登録・納車予定の新型プリウスですが、応急処置としてヒューズが外されているため、いわゆる電気式リヤドアハンドルを使用することができません。

「それでは、どうやってリヤドアハンドルを開けるのか?」ということですが、上の画像の赤丸にある緊急用の物理スイッチを押すことで、リヤドアを開けることが可能なわけですが、後席に乗る場合は、この緊急用スイッチを何度も使用しなければならないわけですね。

おまけにこの物理スイッチ、子供だけでなく大人でも簡単に押すことができない程に「超カタく」、私も何度か試してみたのですが「指がブリッジするレベルで変な方向に曲がる」ので、とてもじゃないですが現実的な使い方ではありません。

カタいスイッチを押せば、プラスチックも傷だらけになる

そしてこの物理スイッチのもう一つの問題が、カタい上に強い力で押さなければならないため、意図せず無塗装ブラックのプラスチックに無数のキズを付けてしまう恐れもあります。

ただでさえ、ほとんど触らなくてもなぜかキズが目立つプラスチックですが、今回のように非現実的な開け方を繰り返せばキズだらけになりますし、何よりも爪が長い方にとって、プッシュ領域の小さすぎる物理スイッチを押すことはかなり難しいのではないかと思います。

そう考えると、なぜトヨタはC-HRやホンダ・ヴェゼル(Honda Vezel)のような、物理タイプのピラーマウント式ドアハンドルを採用しなかったのか、なぜ電気式ドアハンドルを採用することになったのか、その理由と経緯が気になる所。

緊急時の使い勝手を考慮しない、トヨタ/レクサスの自己満足なモノづくりが垣間見える

これはプリウスだけに限らず、レクサス新型NX/RX/LBXといったモデルのeラッチドアハンドルも同様で、奇を衒った技術?とまでいかないと思いますが、水が浸入してしまうような問題でヒューズを外す必要がある場合、本モデルの場合はフロント・リヤドアハンドル全てがeラッチなので、緊急用の物理ドアハンドルじゃないと開けることが出来なくなってしまいます。

これはバッテリー上がり時も同様で、eラッチが使えない場合の緊急時の開け閉め方法が分からなければ問題でしょうし、そもそもここ最近のトヨタ/レクサスの新型車は、緊急時でも使い勝手の良さを全く考慮していないお粗末なモノづくりになっているんですね。

ここ最近のトヨタ/レクサスの新車・新型車は、確かに技術の向上は競合他社に比べて高いものだと思いますが、一方で「ユーザーのことを第一に考えた車づくりができているのだろうか?」といった疑問は常々感じていて、単なるメーカーの怠慢になっていないか?と思うことも。

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