ホンダ新型WR-Vの納車後雑感。この車は快適装備を一部割り切って「走りの楽しさ」で勝負する”ホンダのプライド”が感じられる車だ!加速もパドル操作も楽しいぞ

WR-Vは装備面よりも走りの面で力を入れている車だと思っている

2024年4月に私に納車されて1か月以上が経過した、ホンダ新型WR-V Z+グレード[2WD]。

ホンダのエントリーコンパクトSUVとしてラインナップされ、同じサイズ感を持つヴェゼル(Honda New Vezel)とは異なり、手引き式のハンドブレーキやブラインドスポットインフォメーション[BSI]、マルチビューカメラ、後退出庫サポート、アダプティブドライビングビーム[ADB]などは搭載されていません。

そのため、YouTubeやSNSでは「電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールドが搭載されていないからダメな車」だったり「安全装備が充実していないから売れない」など、装備表や価格面でのネガティブな意見が多く散見されますが、WR-Vは先進装備や快適装備は敢えて抑え、走りに力を入れたモデルだと考えています。

今回は、そんなWR-Vの走りにおけるインプレッション内容をお届けしたいと思います。
※あくまでも素人目線でのインプレなので、予めご了承ください


BセグメントSUV&直4NAでも”遅い”とは感じない

まずはWR-Vの走りや加速フィールについて。

WR-Vは、ホンダが他にラインナップするヴェゼル同様にBセグメントSUVで、排気量1.5L 直列4気筒自然吸気エンジンを搭載するノンハイブリッド仕様。

WR-Vの立ち位置を考えると、「この車ってパワーってあるの?」「ホンダのエントリーSUVだから走りは妥協しなきゃいけない?」と思ったりもしますが、何れも不満に感じたことはなく、特に加速フィールにおいては直4NAとは思えないほどに軽やかに加速していきます。

高速道路での合流時の加速や、追い越し車線を走行するときの加速など、アクセルを踏んだ分だけしっかりと加速していきますし、特にラグを感じることも無し。

おそらくこのクラスで加速フィールの満足度が高いと感じるのは、車体重量が1,230kgという軽さも影響していると思われ、ホンダのエントリーSUVという立ち位置上、必要最低限の装備に抑えていることも大きく影響しているのかもしれませんね。

本モデルが納車されて1か月以上が経過していますが、大通りやマイナーロード、ワインディング、高速道路にて走らせてみて「何か加速がもたつくなぁ…/遅いなぁ…」と感じたことや「走りが楽しくない」と感じたことは無かったですし、「この車は価格が安いから妥協したモデルではなく、実際に購入して走らせてみないとわからない車」だと思うんですね。

この車にパドルシフトを搭載して正解だと思う

そして、個人的にこの車で「走りが楽しい」と感じさせてくれる要素の一つが”パドルシフト”を採用していること。

WR-Vでは、全グレードにパドルシフトを標準装備しているのですが、パドル操作でのシフトダウンがとにかく楽しいんですね。

トランスミッションはトルクコンバーター付きのCVTなのですが、60km/h付近でもパドル操作で一気に1速までシフトダウンすることが可能で、その時のエンジン回転数は5,000rpmと強烈なエンブレを利かせて減速することが可能。

多段ATの1速で”カックン”とするような急減速(立ち下がるような波形)ではないところが、ある意味でCVTの強みだと思うのですが、パドル操作時のフィーリングはN-BOX Customターボに近いものがありますし、N-BOXと大きく異なるのは2速 → 1速にシフトダウンするときの速度レンジが広くなっていることも、WR-Vの走りとパドル操作が「楽しい」と思える要素の一つだと思っています。

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