日産が新開発ガソリンエンジンの投資を中止!今後はEVに全力投入するようだ。米スバルが2024年5月の新車販売台数を公開→WRXは前年比-40%減、BRZは-64%減に

日産は今後、ガソリンエンジンではなくEVに全力投入するようだ

トヨタとマツダ、スバルは最近、次世代エンジンの開発で協力することを発表し、更にスバル新型クロストレック(Subaru New Crosstrek)やフォレスター(New Forester)のe-BOXERには、トヨタ製ハイブリッドシステムが搭載されることが明らかとなりました。

一方で日産は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンへの投資を完全に止める(終了する)との意向を示し、根本的に異なるアプローチをとることが明らかとなっています。


日産のe-POWER技術を応用して、EVの技術を更に高めていく模様

この情報は、オーストラリアカーメディアDriveが明らかにしたもので、日産のアフリカ/中東/インド/ヨーロッパ/オセアニア(AMIEO)地域担当する上級副社長 兼 最高企画責任者であるフランソワ・バイリー氏とのインタビューにて発覚。

フランソワ・バイリー氏は、日産の今後の展望について話していく中で、日産が新しいエンジンを開発する予定があるかどうか尋ねられたところ、「当社の将来はEVです。内燃エンジン用の新しいパワートレインに投資することはありません。それは確かです」と明確に回答したとのこと。

同氏は「従来の動力車から完全電気自動車への移行は、日産のe-Power技術を応用することで行われる」と述べており、e-POWER技術は、内燃エンジンが発電機として機能してバッテリーを充電する、従来とは異なるシリーズハイブリッド構成。

マツダMX-30のロータリーエンジンや、トヨタ・ライズHEV/ダイハツ・ロッキーHEV、更にはIconic SPコンセプトの2ローター構成に似ています。

日産は、ハイブリッド車の燃費を最大化するために、内燃機関の熱効率を50%まで高めたいと考えていて、同社は数年にわたってこの技術に取り組んでおり、2021年初頭にはe-Powerのプロトタイプがテスト中にこの記録を達成したと発表。

ちなみに、トヨタの直列3気筒ダイナミックフォース/4気筒/6気筒エンジンのラインナップが、すでに熱効率において40%を超えていることにも驚きですが、日産は更にその上の技術を持った上で、新開発エンジンへの投資は終了すると説明しています。

現行のエンジンは、あくまでも法規制対応に向けて改良するのみ

ただ、日産が新型エンジンに資金を投入しなくなったからといって、EVのみのラインナップへの切り替えが一夜にして起こるわけではありません。

同氏は、「ユーロ2の車がまだ合法であるアフリカなど、世界の一部の地域では、排ガス規制が緩和され続けている」と指摘。

日産は、地域要件に合わせてポートフォリオを調整するため、内燃機関の廃止は徐々に進むことを明らかにし、現行エンジンは、より厳しい規制に対応するために改良される可能性が高いとのこと。

日産はEVに注力!トヨタやマツダ、スバル、ホンダの今後は?

via:撮影:三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY

一方のトヨタやマツダ、スバルは、内燃機関をほぼカーボンニュートラルな燃料で動かすことで、内燃機関を救えると考えています。

ちなみにマツダは、ロータリー専門チームを立ち上げ、一方でスバルは、特徴的な水平対向エンジンをベースにしつつ、トヨタ製ハイブリッドシステムを搭載することを明らかにしつつ、その記念すべき1車種目として新型クロストレックのプロトタイプが公開されました。

そしてホンダは、早ければ2040年までにアメリカを含むすべての主要市場で完全電動化を目指しています。

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