【悲報】高額な税金の影響でトルコでは1.5Lターボのメルセデスベンツ新型Eクラスでも「約1,000万円」→更に「100%」の税率が課されるようだ

若者の車離れどころか、老若男女問わず車離れが起こりそうな事案だ

自動車を購入する際、もしくは自動車を所有していると必ず負担しなければならないのが税金。

消費税や自動車税、環境性能税など、様々な税金により消費者への負担がどんどん大きくなっていますが、その中でも法外な税金で自動車の購入が難しいのがトルコ。

トルコは、最も厳しい違反国の一つでもあり、一部のブランドにおいては、より低い税率に合わせるために大型モデルに小排気量の小型エンジンを搭載することを余儀なくされています。

最近のモデルだと、メルセデスベンツ新型Eクラスが該当するわけですが、何と排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載するエントリーモデルをラインナップしながらも、その価格は若者でも購入することが難しいほどに税率が高騰しているようです。


1.5Lターボのエントリーグレードでも、税金の影響で車両本体価格は約1,000万円に

海外カーメディアmotor1.comの報道によると、トルコでは排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジンを搭載するエントリーモデルであっても、車両本体価格は63,400ドル相当(日本円に換算して約995万円)になるそうで、これはアメリカ市場向けだとE350 4Maticが購入できるレベル。

日本向けの場合だと、E220d AVANTGARDE(921万円税込)が購入できる金額になるわけですが、ここで驚いてはいけないのが、実は約995万円という価格は、トルコならではの税金が課される前の話だということ。

車両本体価格に更に80%の税金が負担されることに…

トルコの場合だと、排気量1.6L未満のエンジンを搭載した新車に課される特別消費税(ÖTV)は、車両本体価格が5,600ドル(日本円に換算して約88万円)という金額を超えない限り、車の価値の45%が税金として適用されるとのこと。

つまり、税率は車の基本価格に応じて段階的に上がり、車両本体価格8,500ドル(日本円に換算して約133万円)を超える車両では、80%に達するんですね。

この税率を見ると、ほんとんどの車両が後者のカテゴリに該当するため、ほぼすべての購入者はメーカーが販売する車両本体価格の80%を余分に支払わなければならないことになります。

更に付加価値税(VAT)の20%を負担 → 税金だけで+100%だと…?!

これを先程の新型Eクラスに適用させるとなると、排気量1.5Lターボエンジンであっても、車両本体価格63,400ドルに80%適用されると114,120ドル(日本円に換算して約1,790万円)というとんでもない価格に。

更にこれだけでなく、トルコでは2023年7月10日付けで、個々の商品・役務に課される付加価値税(VAT)の税率についても18% → 20%へ引き上げられたため、先程のOTVも含めると+100%の税金がかかる計算になります。

1.6LターボのE180に約2,150万円はやり過ぎ

従って、車両本体価格は63,400ドル+OTV(80%)+VAT(20%)=126,800ドル(日本円に換算して約1,990万円)になってしまうんですね。

あとは、ここに登録税も含まれるため、最終的には13,700ドル(日本円に換算して約2,150万円)になるわけですが、メーカーが提示した車両本体価格から2倍以上になることを考えると、2.0L直4ターボや直6ターボモデルになると「一体いくらになるんだ…」と絶望的になっても不思議ではないところ。

参考までに、トルコで販売されているE180のスペックを見ていくと、排気量1.5L 直列4気筒ターボエンジン+マイルドハイブリッドを組合わせることにより、システム総出力168hp/システムトルク250Nmを発揮。

車体重量は約1,815kgと非常に重く、0-100km/hの加速時間は8.9秒とそこまで速くありませんから、価格帯とスペックのバランスが全くとれていないことを考えると、「果たしてこの価格帯で購入するユーザーがいるのだろうか…」と考えるのは自然なことだと思います。

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