2023年1月に「火災の恐れ」で届出された日産セレナ (C26)とエクストレイル (T32)のリコールが「2年経過」しても音沙汰無し→”シレッ”と交換時期を更新

諸々の理由があるにしても、日産のこのやり方はブランドイメージを悪くするだけ

2023年1月27日、日産は国土交通省に対して、セレナ (C26)/エクストレイル (T32)/スズキ・ランディ (Suzuki Landy)の3車種・計277,462台に対してリコールを届け出していたの覚えているでしょうか?

これらのモデルの不具合内容としては、アイドリングストップ付車のECOモータにおいて、内部ベアリングのシール仕様が不適切なため、シール性能が不足し異物が侵入するとベアリングが破損し異音が発生することがあるとのこと。

そのまま継続して使用した場合、ECOモータが故障しエンジンが停止するおそれがあるため、万が一、周辺部品に整備時等でこぼれたエンジンオイル等の可燃物がある場合、ECOモータ故障に伴う熱風と火花が開口部から吐出し周辺部品が焼損することがあり、最悪の場合、火災にいたるおそれがあるとしてリコールを届け出ています。

実はこのリコール、改善措置も明確になっているにも関わらず、正式な届け出から「2年以上」経過しても、未だ全車種の対応が完了していないんですね。


リコール届出から2年経過し、「2年先のスケジュール」を立てた交換時期を公開

こちらが、2025年2月7日に”シレッ”と更新しているセレナ (C26)とエクストレイル (T32)に関する対策品への交換時期。
日産公式ホームページより

日産の公式プレスリリースにて更新されたことも明らかにせず、2年前に届け出されたリコールの該当ページにて、交換時期を追記したのみで、はたから見ても変化に気付かない内容です。

おまけにスズキ公式ホームページを見ても、ランディの交換時期に関するスケジュールが記載されていないわけですが、今回のリコールでランディは対象外なのかも気になる所。

ご愛用のお客さまにはご迷惑、ご心配をおかけし誠に申し訳ございません。

ECOモーターの交換部品準備について

現在、部品の準備を進めております。対象のお客さまには、準備が整い次第、順次ダイレクトメールにてご案内させていただきます。(2025年2月7日)


[車両仕様]
エクストレイルPTCヒーター装着車

[交換対象車両と交換時期(予定)]
2015年6月~2015年12月製造・・・2024年予定
2016年1月~2016年9月製造・・・2025年前半予定
2016年10月~2017年6月製造・・・2025年後半予定


[車両仕様]
セレナ

[交換対象車両と交換時期(予定)]
2010年9月~2011年6月製造・・・2025年後半
2011年7月~2011年12月製造・・・2026年前半
2012年1月~2012年8月製造・・・2026年後半


[車両仕様]
セレナ、エクストレイルPTCヒーター非装着車

[交換対象車両と交換時期(予定)]
2012年9月~2014年8月製造・・・2027年前半
2014年9月製造以降・・・2027年後半


・お車に不具合の症状(警告灯が点灯、エンジンルームから音がする等)が発生した場合、その他、ご心配なことがございましたら販売店へご相談をお願いします。

・初度登録年月と製造年月は厳密には差が生じますが、おおよその交換時期の目安としましては、車検証に記載の初度登録年月を参考にして頂き、部品交換時期の目安としてください。

・ECOモーターへの作動負荷が高い車両仕様を優先に部品交換を始めさせて頂きます。(エクストレイルPTCヒーター装着車)

・掲載の交換時期(予定)に今後変更が生じた場合は、その都度HPを更新いたします。

・参考:エクストレイルPTCヒーター装着有無に関して、おおよその製造時期別は「こちら」をご覧下さい。

以上の通りとなります。

グレードによって交換時期はバラバラですが、2023年1月に届け出されてから2年が経過した2025年2月にスケジュールを更新。

蓋を開けてみると改善措置の開始時期が「2024年~2027年後半」って中々にお粗末な対応なのでは?と思います。

2ページ目:「火災が起きるかもしれない恐怖」と向き合いながら、「最大4年超」も部品交換を待たなければならない?