トヨタCEO「やっぱりスポーツカーはガソリン臭くて、エンジンがうるさいのがイイ!」と再確認。マツダが次世代の電動ロードスターと思わしき特許図面を出願!
豊田章男CEOがトヨタの操縦桿を握る限り、内燃機関を搭載するスポーツカーは残り続けるだろう
世界で様々なピュアEVスポーツカーがラインナップされているなか、トヨタは依然としてピュアEVスポーツカーを販売していません。
2025年4月末時点でラインナップされているスポーツカーといえば、GR86/GRスープラ/GRヤリス/GRカローラといったノンハイブリッドスポーツモデル。
一方でレクサスでは、IS500 F SPORT Performance/RC F/LC500といった絶滅危惧種となるV型8気筒自然吸気エンジンを搭載しますが、唯一LC500hに関しては、V6エンジン+ハイブリッドシステムを採用しているものの、100%電気自動車ではありません。
こうしたなか、トヨタCEOである豊田章男 氏が海外カーメディアのインタビュー対し、EVスポーツカーに対する考えを明らかにしました。
トヨタCEO「やはりスポーツカーは、ガソリンのニオイがして、エンジンがうるさくてこそ」

これは海外カーメディアAutomotive Newsの取材にて、豊田章男CEOにインタビューした際に明らかになった内容なのですが、彼はEVスポーツカーに対しては前向きな姿勢を持ちながらも…
「マスタードライバーである私にとって、スポーツカーとはガソリンの匂いがして、エンジンがうるさい車です」と回答し、トヨタ社内では”楽しいEVモデル”の開発に取り組んでいるエンジニアがいることは認めているものの、本人は「古き良き内燃機関にこだわるつもり」と語っています。
「今の技術では、バッテリーだけでのサーキット走行は1時間も持たない」
加え豊田氏は、EVでのレースは「面白くない」と語っていて、その背景には「今の技術では、バッテリーだけではサーキットで1時間以上持たない」から。
つまり、現在の技術では十分戦うことはできないと主張していて、「充電時間やバッテリー交換の競争になるだろう」と付け加えながらも、将来的にはEVスポーツカーを用いた耐久レースに参戦したいとの考えも。
現時点でのトヨタのEV技術では、サーキットモデルや市販モデルは現実的ではないことことを示唆しているのだと思いますが、そうなると既にコンセプトモデルが発表されているFT-Seはどうなるの?との疑問も。
なお豊田氏は、EVが本格的に普及することへの難色を示していて「2024年にはEVが世界販売の30%を超えることはない」とも発言していましたが、EVラインナップをグローバルに拡大することで、ゼロエミッションへの取り組みを強化していることは注目に値。
現在のSUVや、中国市場専売となるピュアEVのbZ3とピュアEVセダンのbZ7とは、一線を画すスポーツカーが登場することに期待したいところです。
FT-Seコンセプトの量産モデルは、2026年”以降”に登場予定との情報もあるが…
ちなみに、Toyota Gazoo Racingのデザイングループでプロジェクトマネージャーの飯田英明 氏は、海外カーメディアInsideEVsに対し「ピュアEVスポーツコンセプトカーFT-Seの市販モデルは2026年以降に登場する予定だ」と回答。
ここで注意してほしいのは、「2026年に登場」ではなく2026年”以降”ですし、市販化モデルが”発売される”とも回答していないので、あくまでも量産デザインとしてデビューもしくは公開だけされるのであれば「2026年以降」なのかもしれません。
一方のチーフエンジニアの硲文彦 氏によると、「FT-Seコンセプトは、各車軸に電動モーターを搭載することで四輪駆動を実現する」と語り、この電動モーターは次世代バッテリーパックと連携し、0-100km/hの加速時間が僅か3秒、最高時速は250km/hにまで到達するとしています。