フルモデルチェンジ版・トヨタ新型ハリアー(ガソリンS)に再度試乗!気になる走りの質感や前方・後方視界は?乗り味などもチェックしていこう

改めて新型ハリアー・ガソリンSの試乗インプレッション!

早速新型ハリアーにて公道を走行しての印象としては、エントリーグレードSということもあってなのか、足元のタイヤが225/65R 17インチタイヤと肉厚のあるタイヤを装着していることもあり、ほとんどロードノイズは無かったように感じられます。

これがGグレードの18インチタイヤや、Zグレードの19インチタイヤになると印象も大きく変化すると思うのですが、少し路面が荒いところや舗装されていないところ、市道などの田舎道のところを走行する際には17インチぐらいのタイヤがちょうど良いかもしれません。

ガソリンモデルといえども、街中で飛ばす必要もないのでそこまで直4直噴エンジンのサウンドやノイズは聞こえてきませんし、スムーズ且つ優雅に走行することができます。


加速やトルクが必要な場面でのガソリンモデルの走りはどうだ?

ただ、ちょっとした峠に差し掛かったときに、ある程度上りが続いてくるとどうしてもアクセルを踏み込んでトルクが必要になるときがあるのですが、やはり上り坂のときの直4直噴エンジンだと非力さを感じ、アクセルを踏み込んでからの加速レスポンスは結構遅めに感じました(人によっては非力さが目立ってしまってストレスに感じる恐れも…)。

ハイブリッドモデルのようなアシスト力が無い分、どうしてもトルクが不足するのは仕方ないとしても、ここまで街中と峠で大きく差が表れてしまうのか?というところはちょっと残念。

ファブリックシートに座っての乗り心地はどうだ?

乗り心地については、シートがファブリックということもあってかかなりマイルドな印象を受けました。

普段はレクサスNX300h F SPORTの本革シートに座っていることもあるため、これに比べると大分”フワフワ”した印象を受け、人によっては酔ってしまう恐れも(多分私が助手席に座ったら確実に酔うパターンです…)。

この辺りは合成皮革+ファブリックや本革シートによっても変化してくるとは思いますが、最近のトヨタの新型車のニオイも独特で、先代のハリアーに比べると芳香剤並みにニオイが強くなっているので乗り物酔いに敏感な人は注意した方が良いかもしれません。


前方視界はどうだ?

続いてはフロントの視界ですが、これはレクサスNXとの比較になってしまうものの、Aピラーがかなり寝かせた状態になり、更にピラーも細くなったので死角は少なくなったように思えますが、Aピラーの角度が寝かせられたこともあって視界はそこまで良好ではないかもしれません。

特に信号待ちしているときに、停止線と信号との距離が狭く、信号を下から上へとのぞき込む際、NXではそこまで体勢を崩してのぞき込む必要は無かったのですが、新型ハリアーでは体勢+首を傾けながらでないと見にくいんですよね…これは結構なマイナスポイントでした(端的に言ったら信号が見づらい)。

後方視界はどうだ?

そしてこれも結構難しいポイントだと思いますが、前方視界に続けて後方視界も結構悪いのが印象的でした。

リヤハッチガラスが大分寝かせられ、クーペSUVスタイルに変化したこともあって、その分視認できる範囲が狭くなった印象を受けます。

これがGグレードやZグレードになれば、デジタルインナーミラーが標準装備されるのでそこまで苦に感じないかもしれませんが、Sグレードともなるとメーカーオプション(88,000円税込)となるため、この価格帯を出してまでデジタルミラーを設定するのであれば、思い切ってGグレードを選択したほうが良いかもしれません(シートも合成皮革+ファブリック、ヘッドライトもアップグレードするので)。

こういったところの商売はトヨタの上手いところでもありますが、なぜトヨタがデジタルインナーミラーを最上位グレードではなく、中間グレードのGから標準装備にしたのかが今回の試乗を通じて何となく理解できたような気がします(マジで防眩インナーミラーだけはやめた方が良い。本気で見づらい)。

駐車時のリバースカメラはどうだ?

何かさっきからマイナスポイントばかり記載しているようにも見えますが、もちろん良かった部分も多かったです。

ただ、今回は敢えて公道を試乗してみないとわからないポイントに加え、安心して購入できるポイントも押さえたうえで悪い部分をピックアップしていかないと、いざ自分が所有したときに、購入前とのギャップがあまりにも大きくなる恐れもありますからね…(そのギャップを少なくするためにもマイナスな部分はある程度お伝えしたい)

最後に駐車場にバックする際のリバースカメラですが、これが8インチのディスプレイオーディオに表示される際、画面の解像度が中々に残念だったのも印象的。

アスペクト比の関係もあるのかはわからないものの、これが12.3インチのワイドディスプレイになると変化するのでしょうか…とにかく見づらかったという印象で、ディスプレイよりもサイドミラーを見ながら駐車したほうが圧倒的にやり易かったように感じました。

新型ハリアーは”色んな意味で”よくできたクルマだと思う

以上が新型ハリアー(ガソリンS)を試乗してのインプレッションとなります。

エントリーグレードならではの気になるポイントがいくつが出てきましたが、もちろん良いポイントもたくさんあるものの、今回はかなりマイナスなところばかりが出てしまいましたね。

それだけ次の一部改良やマイナーチェンジで改善できるポイントが多いということを考えると、このモデルはまだまだ進化できるだけの伸びしろがあるわけですし、トヨタはそれを狙って最初のフルモデルチェンジを行っていますからね。

次回は良いポイントをメインにご紹介していきたいと思います。

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