どうするマセラティ?2018年の販売目標は”控え目”で75,000台→現時点で26,400台と3分の1程度で絶望的に

2020-05-27

相変わらず売上低迷中のマセラティ

イタリアの高級車ブランド・マセラティの販売台数が大幅に低下していることが大きな話題となっています。
CarSalesBaseの情報によれば、先月アメリカにてマセラティのラインナップモデルが販売された台数は僅か950台と非常に少なく、自動車大国とも言うべきアメリカでは全く成功していない状況。
2018年初めごろから、マセラティがアメリカに出荷した台数は9,363台と非常に少なく、2017年最初の10か月と比較して、約16%減少していることも明らかになっています。


マセラティを大衆車両として扱ったことが原因か?

この大きな問題の一つには、マセラティがSUVモデル「レヴァンテ」以来、全く持って新製品を開発していないことが大きく、加えてFiat Chrysler Automobiles(FCA)のボスであるMike Manley氏の考えのなかで、「アルファロメオと同じ大衆市場に置いていたことが経営上の最も大きなミスであった」と説明しています。

かくいうのも、生前元FCAの会長を務めたセルジオ・マルキオンネ氏が設定した2018年のマセラティの目標とする世界販売台数は75,000台と非常にハードルが高かったものの、これはかなり控えめに設定した数値であり、加えてマセラティが最新モデルをラインナップした場合での販売台数でした。
しかしながら、この目標台数は今年6月に5万台へと大幅に見直されたものの、現在の市場地位から考えるとあまりにも非現実的な数値であることがわかりました。

その大きな原因には、中国の高級市場の減速と、欧州の新しいWLTP排出基準により排ガス規制問題がより一層厳しくなった(マセラティはそもそもハイブリッドモデルや低燃費モデルをラインナップしていない)ことが挙げられています。

既に2018年の目標販売台数をクリアすることは不可能

なお、マセラティの2018年最初の9か月間の世界販売台数は僅か26,400台と非常に少なく、残り10月~12月の間に残り約24,000台を販売するのはほぼ不可能。
これは2016年の第四四半期に出荷された18,237台の僅か3分の1程度の数字でしかなく、明らかに販売台数減少の結果しか見えてこない状態となっています。
この状況の中でマセラティは今後どのような経営策をとっていくのか非常に気になるところですが、果たして本当にロードマップの通り最新モデルを市販化できるのかも注目したいところです。

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Reference:motor1.com