「新型レクサスISの庶民化」というカーメディア記事について考えてみる。リヤウィンカーの豆球の背景を知らずして”庶民化”と言い切って大丈夫?

確かに古臭さはあるかもしれないが、そもそもメディアはリヤウィンカーの豆球化の背景を知っているのか?

さてさて、2021年3月31日で商談を打ち切りにし、その翌日の4月1日に受注停止並びに販売終了となった2021年モデルのレクサス新型ISと特別仕様車F SPORT Mode Blackですが、このモデルに関してとあるカーメディアが何とも興味深い記事を公開。

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それがWEB CARTOPにて掲載されている「レクサスISの大幅改良でまさかの庶民化! ディーラーも不思議がる「ウインカー」の謎」という記事で、フルモデルチェンジ並みに大幅改良したにも関わらず、リヤウィンカーだけがLEDではなく豆球にグレードダウンしてしまったということ。

これに対して、「プレミアムモデルなのに庶民的」という表現で記事を締めくくっているのですが、そもそもどうしてリヤウィンカーが豆球なのか?に関する背景については一切触れていないのも気になるところ。


レクサスでリヤウィンカーに豆球を採用しているのは新型ISだけ

ちなみにこちらが、新型ISのリヤウィンカー点灯時。

新型ISでは、フロントの三眼LEDヘッドライトやL字型LEDデイタイムランニングライト、LEDフロントウィンカー、一文字タイプのLEDリヤテールランプなど、そのほとんどがLED化されているにも関わらずリヤウィンカーだけが豆球タイプ。

これが先代の中期型になると、フロント・リヤともにフルLEDだったため、確かに中期型に比べるとダウングレードしたことは否めず、「いやいやこのご時世にプレミアムブランドが豆球かよ」と思われるのも仕方ない所。

実際のところ、レクサスのラインナップモデルで、豆球のリヤウィンカーを採用しているのは新型ISだけで、同じエントリーグレードとなるCT/UXのリヤウィンカーはLEDを採用しています。

とはいえ、リヤウィンカーが豆球に変更された背景は色々あって、WEB CARTOPに登場しているレクサスディーラーのスタッフさんは「大規模な改良を施したものの価格は据え置きなので、電球化でコスト調整をした」と一言で言いきっています(そもそも豆球化でコスト低減&据え置きは難しい)。

確かにこの一言に込められた意味はある程度理解できるものの、そもそもリヤウィンカーが豆球に変更された背景には、新型ISの開発陣曰く「一文字テールランプが新型ISの象徴(アイコン)になるため、これを損なわないように輝度の高いLEDを採用せず、敢えて暗めの豆球を採用した」という背景もあります(つまりLEDリヤウィンカーを採用すると一文字テールランプが見づらくなってしまう)。

恐らく世間一般的には、「一文字テールランプが~」という考えが建前で、本音は「コスト低減」と考えるのだと思いますが、もう一つ問題・課題になっているのがLEDウィンカーの輝度の問題だと思うのですね。

リヤウィンカーの輝度だけでなく、実はもう一つ新たな問題がある。その問題とは?気になる続きは以下の次のページにてチェック!