フルモデルチェンジ版・レクサス新型NXのメーカーオプション「デジタルキー」の使い勝手は?不満に思うポイントも多く、今後の改善にも期待したいところ【動画有】

結論から言ってしまうと、メーカーオプション「デジタルキー」は用途によっては無くても良い

さてさて、2021年12月に私に納車されたレクサス新型NX350h F SPORT(2WD)ですが、今回はメーカーオプションにて設定した「デジタルキー」の使い勝手についてインプレッションしていきたいと思います。

デジタルキーは、レクサスの新しいコネクティッドサービスの一つで、普段持ち歩くスマートキーを所持していなくとも、スマートフォンだけでキーの役割を果たしてくれる先進機能の一つ。

そのため、このデジタルキーを所有していなくとも専用アプリ「デジタルキー」をインストールして家族間にてキーIDをシェアしていれば、専用アプルだけで(つまりスマホがあれば)1台のNXのキーロック/アンロック/エンジン始動等も容易にできるという優れものです。

ただその一方で、ちょっと気になるポイントや、まだまだ改善できるポイントもあるのでは?ということもあるので、今回はその気になるポイントをメインにチェックしていきたいと思います。


基本的にデジタルキーを活用する場合はアプリ「デジタルキー」をインストールしておく必要がある

これは当たり前のことではありますが、メーカーオプションで「デジタルキー(33,000円税込)」を設定したからといって、スマホさえ持っていれば大丈夫というわけではなく、「デジタルキーアプリ」を予めインストールし車内にてNXの情報を取得しておく必要があります。

いわゆる「初期設定」というものですが、実はこの初期設定の時点から「あまりにも面倒でデジタルキーの設定を諦める」という方が続出しているとのこと(レクサスディーラー談より)。

新型NXを購入される方の多くが、30代~50代とのことですが、なかには定年を迎えて新たなカーライフを迎えるため、60代以上の方も購入・契約・納車されている方も多くいらっしゃるのですが、デジタルキーを起動してからの設定が複雑に感じるそうで、「どうやってNXと連携すれば良いのか?」から始まり、最終的に拒否反応を示すことも多いそうです。

実際私の父親も、デジタルキーアプリの設定にはかなりの拒否反応を示していて、何とかアプリを通してキーロック/アンロック/エンジン始動までは持ち込めたものの、「毎回乗るたびにデジタルキーアプリを起動しなければならない」という面倒や煩わしさから、結局アプリを活用したのはほんの1~2回程度とのことでした(しかも1週間近くアプリを起動しなかったら、再ログインを求められることがある)。

デジタルキーが起動している状態だと、Bluetoothでの音楽再生ができないときがある

あとはこれも初期不良なのか仕様なのか、それともスマートフォンの相性によるものなのかは不明ですが、デジタルキーのアプリで新型NXのエンジンを始動し、その後スマホに入っている音楽をBluetoothにて再生しようとすると、車内のオーディオシステムを通して音楽が流れないといった不具合も。

Bluetooth同士が干渉しているわけでもないですし、これについては原因が未だ明らかになっていない上、レクサスディーラーにも同様の報告例が上がっていないため非常に困っているところ。

ただ、デジタルキーアプリを終了させて、スマホを再起動した後にBluetooth音楽を再生すると読み込んでくれるので、結局デジタルキーアプリが要因なのか、スマートフォンが要因なのかは明確になっていません。

デジタルキーが起動した状態でNXに近づいても、ドアハンドルおもてなしランプが点灯しない

あと、これは何となく予想はしていましたが、デジタルキーアプリを運転席もしくは助手席側のドアハンドル近くまで持ってきても、ドアハンドルの内側が点灯するような「おもてなしドアランプ」が点灯しないのは非常に残念。

Honda eのように、NFC(近距離無線通信)を活用したキーロック/アンロックではなく、あくまでもBluetoothを活用しての操作になるからだと思いますし、他者スマホのBluetoothと干渉することも懸念して、レクサスなりの対策も兼ねて「敢えておもてなしドアハンドルランプは点灯しない」ようにしているのかもしれません(あくまで私の勝手な推測なので間違えている可能性も高い)。